出版社内容情報
過敏性腸症候群のぼくは、下痢に悩まされ、いじめにもあう。しかし、関さんの犬の面倒を見るようになってから、次第に変わっていく……。
朝比奈 蓉子[アサヒナ ヨウコ]
著・文・その他
こより[コヨリ]
イラスト
内容説明
日々、下痢(過敏性腸症候群)に悩まされる気弱な修一。引き取り手のいない犬のマックを自分の家で飼いたい―その思いを、話すのが苦手だったお父さんにぶつける。
著者等紹介
朝比奈蓉子[アサヒナヨウコ]
福岡県に生まれる。筑紫女学園短期大学英文科卒業。会社員や日本水泳連盟の水泳指導員を経て、飯田栄彦氏主催の読書会に参加。これを機に創作をはじめる
こより[コヨリ]
1983年鹿児島県生まれ。挿絵画家。書籍装画・挿画の分野で活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
56
子どもは大人の思いがけないところでストレスを抱えている。このことをどれほど理解してやれるかが、親の値打ちなのかもしれない。家庭に学校に、トラブルの種がいくつもあって、修一は弱気になることもあるが、それを助けてくれるのが偶然に友達になったリキだし、関さんだし、犬のマックだ。お母さんの存在も大きい。最大のテーマはお父さんとの確執。これがどうなっていくか、つねに気にしながら読み終わった。しかしクラスのいじめ集団は簡単に解決できないからやっかいだ。2020/12/09
柊子
13
分かる、分かる、分かり過ぎて切なかった。私も小学生の頃、お腹が弱く、朝食後にトイレ通いは毎日の事(家族が多く、トイレが何か所もあったのでその点は助かった)。早起きして朝食、トイレタイムを長くとったが、それでも授業中にトイレに行く事も。幸い、私は性格のきつい女子だったので(笑)、からかいはなく、むしろ友達は心配してくれた。主人公は父との関係が、良い方向へ進めば、体調も良くなる…かも。必ず良くなるかどうか分からないのが、胃腸のムズカシイところだ。私は今もお腹はイマイチ。新ビオフェルミンのお世話になっている。2024/04/21
頼ちゃん
12
お父さんもひどいが、先生もひどい。でもこんなお父さんいると思う。親や先生にも読んではほしい。でも良かったね。これからも頑張れ!2019/04/27
いよの缶詰め
11
過敏性腸症候群というものがある事を初めて聞いた。今までシャッターを下ろしていた。味方が近くにいたとはしらず。犬や人を通して成長していく姿が、いい。他の作品も 読んでみたくなった。2021/05/11
ゆにす
9
過敏性大腸症候群をテーマにしているめずらしい本ですね。これに苦しんでいる子どもたちは結構いると思います。お父さんとのことを書いてあるのもいいと思います。子どもの心と体の不安を書いた本がもっと増えるといいなと希望します。2021/05/16