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出版社内容情報
美しく人望もある母には、もうひとつ別の顔があった。実母から壮絶な虐待を受け続けた僕が、自分の人生を幸せに歩き始めるまでの奇跡。
【著者紹介】
作家、漫画家
内容説明
大好きだったのに…。なぜ僕ばかりをぶったんだろう。家でも学校でも嫌われた僕におとずれた奇跡。壮絶な体験を描いた話題のコミックエッセイが切なく愛おしい手記になりました。
目次
僕の家は、小さな町工場
美しい母のもうひとつの顔
やさしいばあちゃん
施設に入ることになった日
ばあちゃんがくれたもの
施設の凶暴王
凶暴王の傷あと
ばあちゃんとの別れ
母からの虐待がはじまった
再びいじめのターゲットに
高校中退、そして家出
僕はブタだ
ばあちゃんの最期
僕に友達ができるのか
悪魔のようなアイドル
傷を手放すとき
僕は社会人になれるのか
かけがえのない仲間との出会い
ボス敵は自分の中にいた
自分の力
再び母と向きあう
ブーメランのように
母からのSOS
母を理解しようとしてみる
もう一度、母と向きあおう
母さん、生きてください
奇跡はどうしたら起きるのだろう
夢は案外、叶う
著者等紹介
歌川たいじ[ウタガワタイジ]
1966年東京都生まれ。漫画家。リクルート社で活躍したのち、『じりラブ』(ホーム社)で漫画家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
76
コミックエッセイで読んだのがついこの間だった様な・・コミックエッセイは友人に貸したままだが、手記となって今また手元に。文字だけだと又違う感じだが、やはり心が痛く、苦しい。歌川氏が現在有るのが『奇跡』で凄いです。母とは、母さんとは・・同じ母としてこんなに切ない子供の気持ちに寄り添うのが哀しいよ。2015/11/07
hushi亜子
64
実話。吉田羊と太賀で映画化になる。 親の身勝手で、施設送りにされたり、殴られたり。救いは彼の周りには、彼を可愛がってくれる大人がいたこと。 中高では守ってくれる大人がいなくなり、自暴自棄に。 でもそんな自分ではダメだとすぐに気付き行動を起こした。 自分はダメな人間だ、人から好かれる人間では無いと思うが、彼を好きになる友達ができる。 彼らのお陰で、またある行動に出た。 彼は自分が呼び寄せる友達の力にものすごく助けられて、自分を良い方向に変えて行くことができたのは素晴らしいことだと思った。2018/08/24
itica(アイコン変えました)
64
タイトルを見ただけで胸が詰まる。虐待やいじめを受けた心はどれほど傷ついたろう、どんなに怖かったろう。大好きな母親に愛されないのは自分のせいだと思い込まされた少年。読んでいて本当に切なかった。そして苦労を重ねて大人になったたいじさんが母親に対して取った行動が信じられなかった。彼は何て人なのだろうと、ただただ胸を打たれた。彼が目の前にいたならギュッと抱きしめてあげたい。 2017/05/03
あつひめ
63
人は生まれる場所、すなわち親を選ぶことはできない。努力しても替えることは叶わない。世の中には、親に愛を注いでもらえず孤独にこの世から消えていく子どもたちもいる。歌川さんのように、周りの大人が目を掛けてくれることで救われることもあるだろうに。自分自身が親になることにも不安になるだろう。我が子を愛せるかどうかと。歌川さんは年老いた母のもとにまた通うようになる。すごいことだと思った。過去、未来、その母もひっくるめて愛そうとしているから。過去になったことは変えられなくとも、未来は変えられる。そう諭された気がする。2019/01/23
☆よいこ
63
著者の子ども時代をえがくノンフィクション。壮絶な児童虐待といじめ。17歳で家をでてからどのようにして生き延びてきたのかを語る。読みやすい文章でさらっと読める。▽文章がきれいだからか抵抗なく読み進むことができるが、かなり壮絶な虐待を受けていた著者。披虐待児の心情がよく整理されわかりやすい。淡々と語られると逆に胸にひびく。生きていてくれてありがとう。2018/12/20