出版社内容情報
柳田国男の『遠野物語』から、怖くて不思議で印象的な7話を仕立てました。味わい深い素敵な挿絵とともに、子供から大人まで楽しめます。
【著者紹介】
作家
内容説明
摩訶不思議な出来事が、口から口へと伝えられた“みちのく”のものがたりの世界へ。柳田国男の名著『遠野物語』をもとにした世代を問わず味わえる新釈絵本。
著者等紹介
宗任雅子[ムネトウマサコ]
1949年東京都生まれ。東京女学館短期大学卒。日本文藝家協会会員
森田幸子[モリタサチコ]
1948年東京都生まれ。東京女学館短期大学卒。日本画家・寺澤孝太郎を祖父にもつ。1988年より連続して「都展」に、2004年日本画院展に入選、数々の賞を受賞。2006年から2012年まで「都展」理事・審査員を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
吉田あや
32
口承という記憶の淵をゆらゆらと漂うような遠野物語。簡潔で美しい文語体ではあるものの、読み解くのが難しい原書に比べて、物語として新釈された絵本の本書は子供でも読みやすい優しい遠野の世界。その分切なさもより胸に迫るけれど、裏表紙の絵がなんとも温かな気持ちにしてくれる。障子越の温かな灯り、オシラサマを飾った神棚、幸せそうな表情で猫たちと囲炉裏を囲むおばあちゃんの遠野の暮らし。生きるという喜びに、余分な重みも装飾もつけず、日々を大切に生きていく心持ちを遠野の景色と伝承は伝えてくれる。2014/06/25
みーなんきー
25
遠野物語の子ども版。絵はリアルで美しく、言葉は易しく表現されているため、内容の怖さが身にしみる。馬と恋に落ちたオシラサマの話は、今まで読んだどの本よりも悲しみに満ちていて、恐ろしい余韻を残した。2017/01/30
pocco@灯れ松明の火
11
読みやすく初心者向け。3月に読んで欲しい一冊。 ザシキワラシ オシラサマ 大津波 他2016/03/21
ヒラP@ehon.gohon
4
これまで読んだ「遠野物語」が、解説的であったり、抄本であったりしたので奥行きを感じなかったのですが、この絵本については、しみじみとしたふくらみのある物語になっていて味わいを感じました。 ただ、話の内容がちょっとヤングアダルトの領域に入っているかもしれません。 森田幸子さんの描いた鉛筆画が、妙にしっとりとしていて、情感たっぷりな本になっています。2013/11/24
kanon
4
遠野物語、前々からきになってはいたものの、おそらくほとんど読んだことなかったので、軽く読むのにとてもちょうどよかったです。こういう物語が入っているおはなしだったんだなぁ、と。「オシラサマ」は聞き覚えがあったんだけれど、よくわかってなかったので今回読めてよかったです。2013/09/14