PHPサイエンス・ワールド新書<br> 土の科学―いのちを育むパワーの秘密

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PHPサイエンス・ワールド新書
土の科学―いのちを育むパワーの秘密

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  • サイズ 新書判/ページ数 206p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569779614
  • NDC分類 613.5
  • Cコード C0261

出版社内容情報

コンクリートから土へ。土の偉大な力に迫る。

土の持つ偉大な力に目覚めよ。コンクリートから土へ。文明の未来は、いのちを育む土との共存を第一に考えていかなければならない。

「土とは何だろうか?」まずは、近所で草木が生えている土をひとつまみ、手のひらにとって触ってみよう。軟らかい感触としっとり感。土は、その中に空気や水を含み、またほかの有機物を含むからこそ、植物をはじめ、地上に住むあらゆるいのちを育む力がある。こうした土のもつパワーの秘密にさまざまな角度から迫り、世界各地のさまざまな特徴をもつ土を紹介する。

▼地球は豊富な水がある「水の惑星」であるとともに、その表面をヴェールのように土がおおう「土の惑星」でもある。この土があったからこそ、地球にはたくさんのいのちが住むことができた。そしてこの土は、かつて水の中に住んでいた生きものたちが陸へ上がり、長い時間をかけて、つくってきたものである。「土壌は1日にして成らず」である。

▼ところがいま、地球上で土壌が急速に消える事態が進行している。

●まえがき 
●第1章 土とつながるいのち 
●第2章 呼吸する土 
●第3章 土はどうやってできたのだろう 
●第4章 モンスーンアジアの水田とその土 
●第5章 日本の畑の土が水田を広めた? 
●第6章 いま土が危ない 
●第7章 土の中の生きものたち 
●第8章 土を肥やす 
●第9章 土を生かす 
●あとがき 
●参考文献 

内容説明

草木が生えている土を手のひらにとり、触ってみよう。軟らかい感触としっとり感。土は、その中に空気や水を含むから、生命を育む。土のパワーの秘密にさまざまな角度から迫り、世界のさまざまな土を紹介。地球は「土の惑星」、地表面を土がヴェールのようにおおう。水から陸へ上がってきた生物が関与し、長い時間をかけて、いのちを育む土をつくってきた。ところがいま、土が急速に消える事態が進行している。

目次

第1章 土とつながるいのち
第2章 呼吸する土
第3章 土はどうやってできたのだろう
第4章 モンスーンアジアの水田とその土
第5章 日本の畑の土が水田を広めた?
第6章 いま土が危ない
第7章 土の中の生きものたち
第8章 土を肥やす
第9章 土を生かす

著者等紹介

久馬一剛[キュウマカズタケ]
1931年生まれ。京都大学農学部農芸化学科卒業。同大学院博士課程修了。京都大学東南アジア研究センター助教授、教授を経て京都大学農学部教授。「土壌学講座」を担任。滋賀県立大学環境科学部教授。現在、日本土壌協会理事、京都大学名誉教授、滋賀県立大学名誉教授。この間日本土壌肥料学会会長、ペドロジスト懇談会(現日本ペドロジー学会)会長、国際イネ研究所理事などを歴任。水田土壌学、熱帯土壌学を専門とし、日本土壌肥料学会賞(1975)、日本熱帯農業学会賞(1978)、日本農学賞、読売農学賞(1985)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

マエダ

65
農地が永続的に食料を生産し続けるためにどうしても必要なことは、土壌浸食から表土を守ることと、表土の肥沃度を維持し続けることであるという。2019/01/26

佐治駿河

4
農業関係の仕事しているので、私にとっては納得の内容です。この本について補足となりますが、化成肥料は決して有害ではありません。土壌の微生物だけでは有機物の゙分解速度が追いつかないので、途中まで分解が進んだ物が化成肥料の硫酸アンモニウムとなます。ですので土壌に対して適正量を施肥しているのであれば化成肥料は悪いものではありません。有機肥料が決して現在の農業にとっていいものと言い切る事はできません。2023/12/18

tkmt

2
土の効果と、人間と土壌との関わりの変遷について。地形学や土質力学で土壌を考えたことはあったが、農学的な視点から眺めたことはなかった。高校地理で疑問に思っていた植物の生産体系について理解を深めることができた気がする。2021/06/15

たこ焼き

2
リン酸が枯渇することによって、農作物がつくる能力を持った土地を気軽につくれなくなる。そのことによって食糧危機がおこる。自然の植物を食べるだけでは不足しがちな塩分やリン酸をとるために土を食べる。土は一度汚されると、何年もかかって培われた価値を失ってしまう。そして復活させることは不可能。未だかつてないほど大規模に土壌を耕すようになったため、土がどんどん「消費」されている。今後は石油のように、人類の存亡にかかわる有限的資源として認識されるようになるかもしれない。植物と動物で必要な元素は違う。2016/07/26

satochan

2
土って守っていかなあかんわ。一回壊したらダメになってまう。長い年月かけて作ったものが一瞬で壊れてしまうとしたら最悪や。って思う。この前岩手にいったとき、久しぶりに山を歩いた。みんなが歩いているところはもちろんかたいけど、ちょっと横にそれたら落ち葉とかの影響もあってか、ふわふわだった。小さいときに行ったいろいろな場所を思い出すことができた。グランド、田んぼ、高知の山、都会の木、外国。土って全然違う。いい土はどうしたら守れるか、作っていけるか、人類はもっと目を向けて考えていかなければならないだろうな。2015/08/23

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