出版社内容情報
「全頭検査」は世界の非常識だ!──日本だけが莫大な費用をかけて行なっている「BSE検査」の不毛さを食品安全の専門家が糾弾。
牛のBSEは検査によって見つかるか? そうではない。発病の時期、検査技術の限界から、半数以上は見落とす。では「BSE対策の決め手」は何か? それは飼料としての「肉骨粉の禁止」と、食肉としての「特定危険部位の除去」だ。先進国はすべてこの方法で「牛肉の安全」を確保している。日本だけが「全頭検査」という根拠のない「安心対策」を義務づけて、年間30億円を無駄にし、輸入を制限しているのだ。
▼著者の唐木東大名誉教授は、国際的にも著名な「食の安全」研究の第一人者。その学究の人が、内閣府食品安全委員会の委員として淡々と「科学的な常識」を口にしたとたん、国会や市民団体、マスコミから、未曾有のバッシングを浴びた。
▼本書は「BSEパニック」の一部始終を目撃し、自らも騒動の渦に巻き込まれた著者が、満を持して書き下ろした「BSE騒動の舞台裏」。
▼日本は早く「全頭検査」をやめなければいけない。BSE問題は終わったのだ。
●第一章 BSE発見!
●第二章 誤解、誤解、また誤解
●第三章 世界で最初のBSE
●第四章 米国のBSE
●第五章 「全頭検査」は世界の非常識
●第六章 日米ビーフ戦争
●第七章 米国はいい加減な国?
●第八章 時代を変えたBSE
●第九章 獣医師の話
●終わりに
内容説明
常識はずれの「全頭検査」。独善的なアメりカ叩き。「安全」より「安心」の政治家たち。「食の安全」の第一人者がつづる「狂牛病」パニックの舞台裏。
目次
第1章 BSE発見!
第2章 誤解、誤解、また誤解
第3章 世界で最初のBSE
第4章 米国のBSE
第5章 「全頭検査」は世界の非常識
第6章 日米ビーフ戦争
第7章 米国はいい加減な国?
第8章 時代を変えたBSE
第9章 獣医師の話
著者等紹介
唐木英明[カラキヒデアキ]
昭和16年(1941)東京都生まれ。東京大学農学部獣医学科卒。東京大学助手、助教授、教授、アイソトープ総合センター長として勤務するあいだに、テキサス大学、ハワイ大学などでも研究を続け、平成15年(2003)に東京大学名誉教授。同年、内閣府食品安全委員会の発足とともに、化学物質のリスク評価と管理の専門家としてこれに協力。現在、日本学術会議副会長としてアカデミーの国際協力にも従事。日本農学アカデミー副会長、日本獣医学会監事、日本薬理学会前理事、日本トキシコロジー学会元理事長、日本予防医学リスクマネージメント学会感染症・食品安全部会部会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 洋書
- Escondite