出版社内容情報
スーダンの民族浄化を生き抜いた女医の物語
スーダン・ダルフール地方を襲った民族浄化の惨禍。非情の現実を生き抜いた女性医師が、人間の尊厳とは何かを問うノンフィクション。
アフリカ・スーダン西部、ダルフール地方。著者ハリマ・バシールは、砂漠の中の伝統的なザガワ族の村に生まれ、家族の愛に包まれながら豊かでいきいきとした幼少期を過ごす。
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▼成績優秀なハリマは、周囲の偏見や差別にも負けず、見事に首都ハルツームの大学に進学し、医師の資格を取得する。しかし、そんな幸福な日々も長くは続かなかった。
▼アラブ系民兵組織ジャンジャウィードが各地でアフリカ系住民の村を襲撃し、国内は大混乱に陥っていったのだ。
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▼その惨状は、とても正視に耐えるものではなかった。村人は手当たり次第に暴行、虐殺され、無垢な少女たちまでもがレイプされた。
▼ハリマはそのなかで一人の医師として必死の抵抗運動を続けるが、ついに魔の手は彼女の身の上にまで及ぶ……。
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▼今世紀最悪の人道危機とも言われるダルフール。これは、非情の現実を生き延びた一人の女性医師が、人間の尊厳とは何かを問う、渾身のノンフィクションである。
【第一部】砂漠の少女
●第1章 命名
●第2章 「失われた渓谷」への祖母との旅
●第3章 月の骨のゲーム
●第4章 モハメドとオメルとわたし
●第5章 割礼のとき
▼【第二部】砂漠の学校
●第6章 学校生活
●第7章 学校での闘い
●第8章 祖母への反抗
●第9章 白い睫毛への攻撃
●第10章 シャリフとの出会い
●第11章 将来の夢
▼【第三部】戦火の砂漠
●第12章 医学部
●第13章 ジハードの大学
●第14章 戦争の噂
●第15章 女医
●第16章 救急病棟
●第17章 マスカバドへのミッション
●第18章 反体制派の医師
●第19章 黒犬と奴隷
●第20章 追跡者
●第21章 遠距離の結婚式
●第22章 悪魔の騎馬隊
●第23章 恐怖の日々
▼【第四部】帰らざる砂漠
●第24章 ダルフールからの脱出
●第25章 絶望の難民宿泊所
●第26章 ロンドン、愛
●第27章 沈黙を破るとき
●第28章 生きようとする意志
●エピローグ
内容説明
スーダン・ダルフール紛争による死者は40万人。暴行、レイプ、虐殺などの非情の現実を生き抜いた女性医師が自信の半生を告白。人間の尊厳とは何かを問うノンフィクション。
目次
第1部 砂漠の少女(命名;「失われた渓谷」への祖母との旅 ほか)
第2部 砂漠の学校(学校生活;学校での闘い ほか)
第3部 戦火の砂漠(医学部;ジハードの大学 ほか)
第4部 帰らざる砂漠(ダルフールからの脱出;絶望の難民宿泊所 ほか)
著者等紹介
バシール,ハリマ[バシール,ハリマ][Bashir,Halima]
スーダン・南ダルフール地方で、独立心の強いザガワ族の娘として生まれる。豊かで恵まれた幼少期を過ごし、医学を学ぶために大学に進学。ザガワ族初の正規の医師として帰郷する。その後、アラブ系民兵組織ジャンジャウィードによって平和な村々が突然の襲撃を受け、多くの犠牲者が出たことを機に抵抗活動を開始したが、逮捕・監禁され、残酷な拷問を受ける。ダルフールの地獄から逃れるためには永遠に故郷を去るしかないと悟り、ロンドンに脱出
ルイス,ダミアン[ルイス,ダミアン][Lewis,Damien]
数多くの受賞歴を持つ作家、映画制作者
真喜志順子[マキシヨリコ]
翻訳家。上智大学外国語学部ポルトガル語学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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