出版社内容情報
鎌倉将軍家の謎に材を得た幻想ロマン連作小説。
『四日間の奇蹟』の著者が、頼朝・頼家・実朝ら鎌倉将軍家三代の闇に材を得て放つ幻想歴史連作集。時代小説の新機軸に挑んだ好著。
ミリオンセラー『四日間の奇蹟』と並称される著者の代表作『君の名残を(上・下)』。平安末の動乱期にタイムスリップした高校生男女2人を主人公とした本作以来、温めてきた歴史連作集がついに完成。鎌倉将軍家の死をめぐる幻想譚で構成された本書『黄蝶舞う』である。
▼頼朝・頼家・実朝の三将軍をはじめ、源家の貴人たちの死は歴史の暗いベールに覆われている。著者は史実を丹念に踏まえながら、独自のミステリアスな物語世界を織り上げていく。
▼北条政子と長女・大姫の真夏の光景を切り取った「空蝉」。頼朝の死をめぐる因縁を描く「されこうべ」。修禅寺物語に想を得た「双樹」。殺される側実朝と殺す側である頼家の遺児・公暁それぞれの生涯をたどる「黄蝶舞う」と「悲鬼の娘」の5編を収録。各々独立した作品として成立しながら相互が共鳴しあい、妖しき闇の世界を映す絢爛たる絵巻となった。
▼本格的時代小説は初挑戦ながら、確かな筆致に支えらた傑作。
●空蝉
●されこうべ
●双樹
●黄蝶舞う
●悲鬼の娘
●引用・主要参考文献一覧
●源氏三代略系図
内容説明
真夏の母娘の光景を切り取った「空蝉」。初代将軍頼朝にまつわる因縁を描いた「されこうべ」。修禅寺物語に想を得た「双樹」。そして鶴岡の惨劇を軸に対を為す、殺される側実朝と殺す側である頼家の遺児公暁のそれぞれの生涯をたどった「黄蝶舞う」と「悲鬼の娘」。各々が独立した作品として成立していながら互いに複雑に絡み合い、やがて妖しくも美しき闇の世界を映した絵巻を織り上げていく。確かな筆致に支えられた異色の歴史連作集。
著者等紹介
浅倉卓弥[アサクラタクヤ]
1966年生まれ。東京大学文学部卒業。第1回『このミステリーがすごい!』大賞(金賞)受賞、2003年『四日間の奇蹟』(宝島社)にてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とん大西
ポチ
藤枝梅安
assam2005
蒼