出版社内容情報
「奇跡の学校改革」を生んだ女性経営者の回想。
「京都市立高校の奇跡」を実現した女性教育委員長の回想。3期12年にわたる学校改革は、問題山積だった公教育の現場をどう再生したか。
平成14年(2002)の春、京都市立堀川高校は国公立大学に106人の合格者を出した。前年は一桁の6人。人は「奇跡」と呼んだ。
▼本書の著者は、平成8年から20年までの12年間、民間から市の教育委員長に推戴され、「堀川の奇跡」に代表される京都市の教育改革を地域ぐるみで強力に推進した立役者。著者曰く、「私には、奇跡ではなく、必然と映りました」。
▼学級崩壊、学力崩壊の危機が叫ばれる今日、なぜ京都市だけが「公教育の再生」に成功したのか。本書は、高校のみならず、小・中学校の改革、養護学校の刷新、マンガミュージアムの創設など、時代を先取りした「京都の教育改革」の全貌が一望できる。
▼著者は現在、昭和6年(1931)創立の調理師専門学校をはじめとして、数多くの専門学校と生涯学習事業を京都市内で展開する大和(たいわ)学園の名誉学園長。商工会議所の副会頭、京都府体育協会の副会長もつとめる「京の町衆」の一人である。
●『お役に立てますやろか』出版に寄せて(京都市長 門川大作、前京都市長 桝本頼兼、京都商工会議所会頭 立石義雄)
●はじめに
●生の章 ――楽しかった子どものころの大家族
●流れの章 ――転機を乗り越えて
●礎の章 ――京都市の教育改革
●思いの章 ――京都を元気に
●あとがき
内容説明
女性らしく、京都らしく。政令指定都市初の女性教育委員長として、アクティブな経営者として、“京女”の感性と胆力が新しい時代を斬り拓く。
目次
生の章―楽しかった子どものころの大家族(新神足村(現長岡京市)のお転婆さん
悲しい別れ ほか)
流れの章―転機を乗り越えて(突然の夫の旅立ち;結婚一〇周年、夫婦でアメリカ散歩 ほか)
礎の章―京都市の教育改革(はからずも京都市教育委員;京都市の教育の産声 ほか)
思いの章―京都を元気に(京都商工会議所で学び、芽生えた自信;ソロプチミストとともに ほか)
著者等紹介
田中田鶴子[タナカタズコ]
学校法人大和学園名誉学園長。株式会社キャリエール・インターナショナル代表取締役会長。1931年京都府長岡京市に生まれ、学校法人大和学園の2代目理事長・田中藤一と結婚し、大和学園で働きつつ、母親として2人の子息を育てる。1982年夫の急逝に伴い、学校法人大和学園の理事長に就任。2001年に退任するまでの20年間、職業教育と生涯学習機関としての斬新な発想と時流に即した経営に取り組み、大和学園の発展・成長につなげた。1996年に京都市教育委員に任命され、翌年には政令指定都市で初めての女性教育委員長に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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