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あるじは信長

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  • サイズ B6判/ページ数 301p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784569773216
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

信長の下で悪戦苦闘する男たちを描く短編集。

主人公は、信長の知られざる家臣たち。『難儀でござる』の著者が、あるじに振り回されつつも懸命に生きる男たちを、彼らの目線で描く。

「上様、そんな理不尽な……」。

▼織田信長を“あるじ”と仰いだばかりに、はからずも悲喜劇の主人公となった名もなき家臣たち。

▼桶狭間の戦いの最中、兄か信長かを選ぶ破目に陥った家来の苦悩(「頼うだるお方」)。信長に雇われ、出世に意欲を燃やす相撲取りのがんばり(「出世相撲」)。かつて信長をたわけ呼ばわりしていた近習のしくじり(「たわけに候」)。信長に借金をチャラにしてもらおうと画策する神官のなやみ(「牛頭天王の借銭」)。信長の側室に恋をしてしまった茶坊主のあやまち(「天下を寝取る」)。信長に取り立てられ、一揆衆の国・加賀で無謀な策に出る城主のつまずき(「桶狭間ふたたび」)。合戦には出ずに筆で身を立てようとする右筆のひがみ(「右筆の合戦」)。主家を見限って信長に仕えたものの本能寺の変に直面してしまった武将のとまどい(「裏切り御免」)。

▼あるじ信長に翻弄される8人の家臣たちを、『難儀でござる!』の岩井三四二が彼らの視点で描く連作短編集。

●頼(たの)うだるお方 
●牛頭天王(ごずてんのう)の借銭 
●右筆(ゆうひつ)の合戦 
●桶狭間ふたたび 
●天下を寝取る 
●出世相撲 
●たわけに候 
●裏切り御免 

内容説明

信長に雇われ、出世に意欲を燃やす相撲取りのがんばり、信長をたわけ呼ばわりしていた近習のしくじり、信長に借金をチャラにしてもらおうと画策する神官のなやみ、信長の側室に恋をしてしまった茶坊主のあやまち…。はからずも悲喜劇の主人公になってしまった無名の人びと。信長に仕えたばかりに運命に翻弄される家臣たちを『難儀でござる』の著者が描く。

著者等紹介

岩井三四二[イワイミヨジ]
1958年岐阜県生まれ。一橋大学経済学部卒業後、電機メーカーに勤務。1996年『一所懸命』で第64回小説現代新人賞、1998年『簒奪者』で第5回歴史群像大賞、2003年『月ノ浦惣庄公事置書』で第10回松本清張賞を受賞し、作家生活に入る。2004年『村を助くは誰ぞ』で第28回歴史文学賞、2005年『十楽の夢』が直木賞候補となる。2008年『清佑、ただいま在庄』で第14回中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さつき

72
近習、右筆、相撲取りなど様々な立場で信長に仕えた人々を描く短編集。信長の躍進によって奉公内容も変わり、いかに出世するか、もしくは安穏に暮らすか皆が心を砕いているのはなかなか窮屈に感じました。短編なのでサラッと読めますが、色んな立場での葛藤、逡巡が鮮やかに切り取られていて読み応えありました。2021/09/13

さと

33
戦後の世、信長に仕える者たちの苦悩、悲しみ・・・でも、重くも湿っぽくもなくまるで、戦後時代の中間管理職達の苦悩と読んでも面白い。大将の軌跡も面白いが、仕えるもの達の日常の生々しさも面白い。こういう楽しみ方は読メのおかげです。2014/09/15

jima

12
信長の家来たちの話が8篇2020/11/21

藤枝梅安

11
信長に仕える下級武士や信長に庇護されている神社の御師など、信長に連なる人々の苦悩を面白く描いている。  信長と言う天才の下で右往左往する男たち。それは現代の目まぐるしい変化にアタフタする我々に通ずるおかしさと哀れさを持っている。  笑った後、ふと背筋が寒くなるような、洒落た短編集である。2010/04/17

ちゃこ

8
【収録作品 8編(初出 月刊文庫『文蔵』】「頼うだるお方」(2009年7月号) 「牛頭天王の借銭」(2008年10月号) 「右筆の合戦」(2009年1月号) 「桶狭間ふたたび」(2008年1月号) 「天下を寝取る」(2009年4月号) 「出世相撲」(2007年10月号) 「たわけに候」(2008年7月号) 「裏切り御免」(「生まれた城で」改題 2008年4月号)  織田信長に仕える近習や右筆などを主人公にした短編集。視点が面白い。時に笑いを誘う軽いタッチだが、信長に仕える苦労が描かれていて哀愁漂う作品。2013/11/21

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