親を殺す「ふつうの子ども」たち―「ありふれた家庭」の「ありふれた期待」がもたらす危険

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  • サイズ B6判/ページ数 238p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784569771779
  • NDC分類 368.7
  • Cコード C0030

出版社内容情報

親殺し。それはどの家庭にも起こりうることなのか。「親殺し」という究極の暴力を誘発する子どもたちの心の闇とその背景を解き明かす。

試験成績の隠蔽の発覚を恐れて家に火をつけ、継母と幼い兄弟を殺害した有名進学校に通う少年。

▼学校の成績に関する両親の叱責から逃れるために父親を刺殺した少女。

▼朝寝坊を注意されたことに腹を立て、父親の首を絞めた少年。



▼他人にとって不可解な理由で親を手にかける子どもたち。彼らの多くは、非行歴も問題行動も見られない「ふつうの子」、むしろ親の言うことを聞く「よい子」であり、「ありふれた、ふつうの家庭」の子どもであった。

▼子どもにとってもっとも深い愛着の対象であるはずの家族を殺してしまうほどに彼らを追い詰めたものは、いったい何だったのか。



▼豊富な事例のタイプ別分析を通して、親を殺す子どもたちの心理に迫る。

●はじめに 
●第一章 子どもの暴力を誘発するもの 
●第二章 「車輪の下」――教育問題の軋轢 
●第三章 子どもを泣かせる親たち 
●第四章 暴力を起こす心理 
●第五章 少年の非行と家庭内暴力 
●第六章 子どもによる親殺しの防止に向けて 
●参考文献

内容説明

あなたは明日「子どもに殺される」かもしれない!?学歴社会という「車輪」の下で悲鳴をあげる子どもたち。

目次

第1章 子どもの暴力を誘発するもの
第2章 「車輪の下」―教育問題の軋轢
第3章 子どもを泣かせる親たち
第4章 暴力を起こす心理
第5章 少年の非行と家庭内暴力
第6章 子どもによる親殺しの防止に向けて

著者等紹介

大渕憲一[オオブチケンイチ]
1950年秋田県生まれ。東北大学文学部卒。77年同博士課程中退。96年学位取得(文学博士)。大阪教育大学助教授、東北大学教授を経て、同大学院文学研究科教授。専門は社会心理学。特に、人間の攻撃性と紛争解決の心理的解析を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たこやき

5
統計等の扱いに疑問。年間5、6件しか起きない事件を、メディア報道によって分析して「教育の重圧で凶行に走る率が増えた」とか言われても有意差はあるのか? そもそも、メディア報道で伝えられる動機に偏りはないのだろうか? 紹介される理論は良いとして、不完全なメディア報道を元に事件に当てはめ、しばしば判らない部分を「こうだったのだろう」と予想するのは分析と言えるのだろうか? 事件を起こさないために、とまとめられるが、年間1桁台でしか起こっていない時点で、既に十分出来ているように思う(いくら頑張っても0は無理だろう)2010/11/06

はるな

1
子どもによる親殺害はなぜ起きるのか、防ぐにはどうしたらいいのか。 親殺害の引き金になるのは勉強しなさいという圧力や飲酒・虐待が多いけれども、子どもの情緒不安定さなどの個人的要因もある。子どもの様子をみながら適切に声掛けをすることが大事。親による子ども殺害もなくなればいいんだけど……。2023/08/04

かねかね

1
防ぐ為にどうしたらよいかといった事が最後にありますが、子供や家庭環境によって違うし、紙一重でそこへいってしまうケースが殆どなのでは(親が虐待していたケースはそう言い切れませんが)2017/04/10

さなだ

0
図書館2011/01/31

コギー

0
三度目の再読。2020/09/17

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