PHP文芸文庫<br> 魔性

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PHP文芸文庫
魔性

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  • サイズ 文庫判/ページ数 424p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784569769592
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

その女はもう逃げられない……。「魔性」を持つサイコパスの男の秘密と、彼に惹かれ転落していく女の運命を描いた、緊迫のサスペンス。

内容説明

生真面目な父を持つ志穂子は、その反動からか仕事に恋に奔放な日々を送っていた。ある日、以前バンドのボーカルをしていて、今は不動産業を営む晃と出会う。この男は危険だと周囲の忠告を受けながらも、晃に惹かれていくことを止められない志穂子。しかし、晃は徐々にその正体を表し始める…。一人の女性が「魔性」を持つ男に絡め取られ、転落していく心理を鮮烈に描き出す、戦慄のサスペンス。

著者等紹介

明野照葉[アケノテルハ]
東京都生まれ。1988年、「雨女」で第37回オール讀物推理小説新人賞を受賞。2000年、『輪(RINKAI)廻』で第7回松本清張賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よつば🍀

82
明野照葉さんの文庫書き下ろし作品。タイトルから魔性=女性をイメージしていたが本作は魔性の男・永山晃に惹かれ落ちて行く女性・志穂子の物語。うーむ。元バンドのボーカルで、今は不動産業を営む晃。ちょっとばかり顔と声が良いだけで魔性の要素が全く感じられないのが残念。怪し過ぎる言動に加え、どこからどう見てもクズ男。周囲の反対を押し切りこんな男に惹かれる志穂子の気持ちが全く理解出来ない。プロローグで昭和23年の東京が描かれているのでオチは想像出来たが、ラストでスッキリ繋がった。サスペンスから最後は家族小説の様な趣に。2019/10/25

たぬ

29
☆4.5 コネ入社の会社を2社連続で1年で辞め、元彼氏はセフレで現彼氏は妻子持ちな早川志穂子(20代後半・父がウザい)にドン引き→「クズ」なんて呼称すらかわいく思えてくる永山晃と楢橋が人非人すぎてリアルに吐き気→ソープどころか東京湾どころか死ぬよりひどい目に遭わされる未来しか見えず心拍数上がる→父娘の愛情に涙がホロリ。プロローグでシゲの姓が伏せられていたのはそういうことだったのね。2023/02/10

まるるこ

25
自由奔放なわがままお嬢の志穂子の恋愛物語は、ふ~~んって感じで面白くもなかったが、楢崎が関わって、晃が豹変して、転落していく過程や、逃げだすあたりはどきどきして面白く一気読み(私って、性格悪い?) 晃のどこがよいかわからない。スーツの裏地が鶴の刺繍って、いい年こいてヤンキーかい??と、思っちゃったし、女性を隷属させて、あれこれ指図して、言いなりにさせる男なんて、ハア??っって感じ。口のうまい、押しの強い男には、だまされる女って多いんだね。 でも、するする読めて、面白かったです。 2020/03/14

えいなえいな

16
普通の女性が一人の男にのめり込みすぎた結果、どんどんと転落して行くストーリーでした。途中なんとか逃げるんですがどうやって逃げ切るのかな、と心配になっていると、なるほどそういうことか、という展開に。あまり考えずに読んでいたのでちょっと意表を突かれました。突然どこかのサイトのオススメに出てきたので読んでみましたが、面白かったです。2021/09/16

スエ

15
(どストライク。直球ど真ん中) 昔のバンドのDVDを見て、晃に一目惚れした志穂子。 それがまあ、ひどい男で。 ひと回り以上年上で、バツイチ。愛人多数。生活費もロクに入れないくせに束縛が凄いトンデモ男。話す言葉もなんだか芝居じみている。 とても魅力的で、一番楽しい時期を失ってしまった志穂子がひたすら哀れだ。 2020/03/02

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