出版社内容情報
田舎町の書店で、一人の青年が起こした心温まる奇跡を描き、全国の書店員から絶賛された本屋大賞ノミネート作。待望の文庫化!
内容説明
「誰かの大切な居場所は、守らなきゃいけないんだ」―入院中の店主から桜風堂書店の店長になってほしいと頼まれた月原一整は、迷いながらもそれを受け入れる。そして彼が見つけた「宝もの」のような一冊を巡り、彼の友人が、元同僚たちが、作家が、そして出版社営業が、一緒になって奮闘し、ある奇跡を巻き起こしていく。田舎町の書店で繰り広げられる、本を愛するすべての人に読んでほしい温かい物語。
著者等紹介
村山早紀[ムラヤマサキ]
1963年長崎県生まれ。『ちいさいえりちゃん』で毎日童話新人賞最優秀賞、第4回椋鳩十児童文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ポップノア♪@読書超絶停滞中
112
ネット通販とデータ販売が全盛の今日、リアル本屋さんを取り巻く環境は厳しさを増し、毎年約500店が閉店すると聞きます。私の街でも昔より10店舗以上無くなりました。確かに品揃えも取り寄せもネット通販には敵いませんが、小さなお子さん等は手軽には購入できません。遊園地のようなワクワク感をも備えるリアル本屋さんこそ、本を好きになる第一歩だと私は考えます。月原君が引き継いだ桜風堂は田舎町の小さな本屋ですが、心優しい仲間達と共にいつまでも必要とされる場所であってほしいものですね。書店員さんの創意工夫には頭が下がります。2019/04/11
りゅう☆
77
桜風堂書店を引き継ぐことになった一整。ここを守れるのは自分しかいない。そういう思いって絶対頑張れるよね。今まで孤独だった一整の周りには料理上手な透がいて猫のアリスがいてオウムの船長がいる。それだけでも温かい気持ちになれる。一整がどうしても売り出したかった『四月の魚』。それを銀河堂の書店員だけでなく、星野百貨店も全面的に応援してくれる。蓬野が背負う一整への後悔を知ることができ、苑絵が絵画の才能を発揮してみんなに認められ、団重彦は次の作品へと生きる力を得る。本を売ることの書店員さん達の熱意を知り、村山さんも→2023/01/05
佐島楓
73
本はひとを幸せにするものという著者のゆるぎないメッセージに終始涙腺が緩みっぱなしだった。ご覧くださっている皆さま、この本を購入するときはネット書店ではなくできれば実店舗で買ってください。お願いします。2019/03/18
はにこ
72
この本を読むと書店員の人々の熱い想いが伝わってきた。本屋さんは並べられた本をただ売るだけだと思っていた。でも本屋さんに毎日通うと日々少しずつ変わっていき、生きているみたいだ。それはきっと書店員さんが売りたい本のことを考えて一所懸命レイアウトを考えているんだろう。これからもこの素敵な空間が存続し続けて欲しいと思う。2025/04/28
佳蓮★道央民
70
★★★★★★私は、この下巻を読んで本当に村山早紀さんの綴られる文章が好きになりました。私は、この桜風堂ものがたりが好きにさせてくれた、村山早紀さんに、この本を書いてくれてありがとうって今から、作者さんにお手紙書きます!それくらい良かったです。涙も出そうになりました。だけど、微笑ましくもありました。私は、この想いを作者さんに伝えないと、きっと後悔するって思ったから、書きます!初めて書くんだけどね!もちろん、桜風堂ものがたりの2巻も買いました!早く2巻も読みたいです!楽しみです\(^o^)/2019/04/02