出版社内容情報
航空会社が経営破綻、大量リストラ、二次破綻の危機……崖っぷちからの再生に奮闘する人々を描いた、感動のノンフィクション小説!
内容説明
二〇一〇年一月、ヤマト航空は経営に行き詰まり、会社更生法を申請。再建の切り札として外部から招かれたカリスマ経営者に対し、プライドの高い社員たちは反感を抱くが、次第にバラバラだった社内は一つになっていく。しかし、そこで東日本大震災が発生。津波によって孤立した仙台空港で、ヤマト航空の社員たちがとった行動とは…。二〇一二年九月の株式再上場までの、“奇跡の復活”を描く感動のストーリー。
著者等紹介
江上剛[エガミゴウ]
1954年、兵庫県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。77年、第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。人事、広報等を経て、築地支店長時代の2002年に『非情銀行』で作家デビュー。03年に同行を退職し、執筆生活に入る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
バイクやろうpart2
41
江上剛さん作品7冊目。JALの破綻から再建までの各々、立場の社員の方々の不安、葛藤がリアルに描かれてます。再建の最中に発生した東日本大震災!仙台空港に閉じ込められたJALスタッフと乗客のやりとり、行動、恥ずかしながら涙の洪水でした。あらためて【人は変われる】ことを認識出来た一冊です。2017/08/13
Walhalla
40
経営破綻したJALが再生していく様子を描いた作品でした。その中心となった稲盛和夫氏の『人生や仕事の結果は、能力と熱意と考え方のかけ合わせで決まる』という言葉が印象的です。この流れで、同氏が導入した『アメーバ経営』や『JALフィロソフィ』について学べるチャンスだと思ったのですが、物語は後半から全く別のものになってしまいましたね。 企業再生の話と、震災復興支援の話は、別々の作品とした方が良いのではないかと思います。あと、作品とは直接関係ありませんが、私はJALの機内で飲めるコンソメスープが大のお気に入りです。2020/07/07
PEN-F
35
大手航空会社の経営破綻から再生までのお話。公的資金という名の税金を投入してもらい、尚且つ銀行側へ債権放棄の要求を呑んでもらっておきながら、さらに追加融資をお願いするという中々に強気な態度にビックリです😳要するに借りた金を返す気はさらさらないけど、でもお金は貸してね♬って言っているようなもんだよな🤔 でもまあ、やっぱり潰れては皆が困る規模の企業だししょうがないのかな。2022/09/20
誰かのプリン
20
会社は利益を追及することが存在意義であるが、最終的には社会に役立つものでなければならない。稲盛和夫会長のこの言葉が一番心に残りました。良い本でした。★★★★★。2018/06/11
mztn
19
JALの破綻から再生にいたるお話し.登場人物や会社名は伏字にされているものの,実話にを元にした話である.山崎豊子「沈まぬ太陽」の時代設定のその後から書かれている.破綻から再起して,直後に東北大震災があり,苦難を乗り越える姿と,現場の奮闘する姿がリアルで感動する.また,会長として就任した稲盛さんはカリスマ性もあり,徹底した現場主義であることもよく分かる.2017/09/01