出版社内容情報
富士山、阿蘇山、雲仙普賢岳、有珠山、三宅島雄山から桜島、御嶽山まで……活動期を迎えた日本の火山の魅力と脅威に迫る。
【著者紹介】
京都大学教授
内容説明
世界で起きるM6以上の地震の2割が日本で発生し、世界の陸地面積の0.25%しかない日本列島に、世界の活火山の7%が存在している。特に東日本大震災以後は、西之島、御嶽山、口永良部島などの火山活動が活発化し、地震も頻発している。本書は、京大の人気教授が具体的な火山の特徴を紹介しつつ、今後起こるかもしれない災害への心構えを説くもの。大噴火、大地震はいつ起きても不思議ではない。
目次
第1章 阿蘇山―火山学者漱石誕生!?
第2章 富士山―美しさも期間限定?
第3章 雲仙普賢岳―自然は人知をこえている
第4章 有珠山―噴火予知成功!
第5章 三宅島の七不思議
第6章 御嶽山―不意を突かれた火山災害
エピローグ―火山はおもしろい
著者等紹介
鎌田浩毅[カマタヒロキ]
1955年、東京生まれ。東京大学理学部地学科卒業。通産省(現・経済産業省)を経て97年より京都大学大学院人間・環境学研究科教授。理学博士。専門は火山学・地球科学・科学コミュニケーション。テレビ・ラジオ・雑誌・書籍で科学を明快に解説し、火山研究のほかに啓発と教育に熱心な「科学の伝道師」。京大の講義は毎年数百人を集める人気で教養科目1位の評価(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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yyrn
3
火山・地震列島である日本に暮らしながら、地学を専攻する学生が少ないことに危機感を抱く京大の教授が、火山学はこんなに面白いんだということを知ってもらいたくて書いたと冒頭で述べており、その意気込みが伝わってくる本。ぜひ、中高生に読んでもらいたいし、大人が読んでも日常の危機管理に役立つ内容でもある。かつて東北に大津波をもたらした869年の貞観地震の9年後に関東で直下型の大地震があり、さらにその9年後に東海・東南海・南海で連動型の大地震が発生した地殻大変動期に周期的に現代は類似すると云い、それを当てはめると・・・2016/03/14
Yutaka Matsuzawa
3
キャッチーなタイトル。文庫になっていたので再読。わかり易く楽しみながら、何がすごいか学べます。人命を奪う大災害にもなりますが、自然現象・地球システムの一つだと考えると噴火はおもしろい。日本には火山が沢山あります。興味のある方は是非。◎2015/10/30
bb
3
2002年からの改訂版。阿蘇山・富士山・雲仙普賢岳・有珠山・三宅島と1章ずつ続き、2014年の御嶽山にも新たに章が割かれている。著作の多いこの人が最近の動向をどう見ているか知りたくて、いつか最新作の火山本をタイムリーに読もうと思っていたため、(箱根はなかったものの)口永良部島までの言及がある本書はその点でちょうどよかった。低温火砕流というものが存在すること、水蒸気爆発・マグマ水蒸気爆発・マグマ噴火の違いなど、専門書ではなくても十分に学べることが多かった。2015/07/20
コーキ
2
阿蘇山、富士山、三宅島、西ノ島、桜島、御嶽山……、著者は東日本大震災を契機に、「千年ぶりの大地変動の時代」がくるかもしれないと警鐘を鳴らします。千年前、仏教の末法の世を目前にした日本では、地震や噴火が頻発していたそうな。南海トラフ地震と富士山大噴火がセットでやってきたら日本経済に大打撃とのことです。しかし遠くから眺めるには火山ほど美しいものもないようで。いちど見てみたいものです(もちろん安全なところから)。2020/09/06
しょー
2
この何回かの大きな噴火の事例を体験談を交えて解説してくれるので、火山の噴火についての基本的なことが理解できる。固い解説本っていう雰囲気はなく、ところどころ素人っぽい雰囲気が。首都直下地震や南海トラフの話にも少し触れているが、これらの地震はやっぱり避けれないのだろうかと。起きてほしくないけど。2016/08/06
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