出版社内容情報
「戦い」から見えてくる人間の本質――。二千数百年を超えて読み継がれた“不朽の兵法理論”を、現代日本が誇る「軍学者」が読み解く!
【著者紹介】
軍学者、著述家
内容説明
古今東西・百戦錬磨の名将たちが愛読し実践した『孫子兵法』。その本質は、政治的なリーダーが、決して意のままに動かぬ大衆を束ね、死力を尽くして戦わせるための“軍事外交マニュアル”だ。本書は二千数百年の時を超えて、現代日本の軍学者が「計」「作戦」「謀攻」「形」など13篇の古典兵法のエッセンスを“時代に即した大胆な新訳”で解説する。「戦い」から見抜く人間の本質。
目次
第1篇 計
第2篇 作戦
第3篇 謀攻
第4篇 形
第5篇 勢
第6篇 虚実
第7篇 軍争
第8篇 九変
第9篇 行軍
第10篇 地形
第11篇 九地
第12篇 火攻
第13篇 用間
著者等紹介
兵頭二十八[ヒョウドウニソハチ]
1960年、長野市生まれ。東京工業大学大学院博士前期課程修了(社会工学専攻)。軍学者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
- 評価
-
My本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roatsu
10
孫子の兵法を著者の工夫で平易に解説した一冊。牧歌的な古代の戦の要諦集と見てはならず、時代を問わない遠征戦中心の戦理と為政者が心がけるべき大衆心理操縦術がまとまった冷徹で有用な書物と改めて分かる。先次大戦の米軍は対日反攻にて孫子の教えに通じる作戦を整然と展開し日本陸海軍を粉砕したと見てとれる。世界の戦史を孫子を軸に見返すのも良いケーススタディだろう。先日真っ赤な嘘で塗り固めた抗日式典を行った隣の独裁国家はまさに孫子が説く力学で動いており、連中の行動原理を知り戦略を練るために本書の理解は必須と思う。2015/09/05
田山河雄
1
簡潔な文章で記述されているのは有り難いし有用と思われるが、現在の小生にはやや心惹かれるとはいきませんでした。ただ確かに戦場における或いは情報戦における考え方・心得として卓越したものが御有りなのでしょう、先般の米中アラスカ会談でのヨウ・ケッチ氏の激越な言い回しを聞けば、もう中国共産党は米国と肩を並べる処まで来た…、もう辞を低くしている必要はないのだ…と言う本音が、時至れりとばかりに(満を持して)言い放なたれた、と云う感じがします。「孫子」の、戦狼外交(脅し・騙し)の国なんですから、かの国は。いや全くね~。2021/05/27