出版社内容情報
慶長十九年、九度山を脱して大坂城に入った幸村。佐助と才蔵は秘術を尽くして徳川方を攪乱し、真田隊は鬼神となって家康の本陣を突く。
【著者紹介】
作家
内容説明
九度山に蟄居すること十四年。幸村のもとへ大坂入城を促す使者が訪れる。大坂冬の陣、佐助と才蔵は服部半蔵と智略を尽くした忍術合戦を繰り広げ、幸村は大坂城に砦を築き、獅子奮迅の活躍をみせる。そして夏の陣、和睦により裸城となった大坂城を出て、家康と刺し違えるべく本陣を目指した幸村率いる真田軍団。彼らを待つ衝撃の結末とは。強者に屈せず、義に生きた男たちのロマンを熱く描く傑作長編。
著者等紹介
津本陽[ツモトヨウ]
1929年、和歌山市生まれ。東北大学法学部卒業。サラリーマン生活を経て、小説家を志す。1978年、『深重の海』で直木賞受賞。1995年、『夢のまた夢』で吉川英治文学賞受賞。2005年、菊池寛賞受賞。1997年、紫綬褒章受章。2003年、旭日小綬章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とも
43
★★★★歴史的事実として結論はわかっている。十勇士も立川文庫から発し柴錬で完成され、その後多くの作者が手を出したたフィクションとわかっている。それでありながらも、それぞれの色合いがあり、いつまでもワクワクして読めるのは幸村に心服した男たちの人間模様とこの並外れた十勇士の個性によるものであろう。柴錬が飛び抜けているのは云うまでもないが、司馬遼とも山田風太郎とも異なる津本節もなかなかもって遜色がなく楽しめた。2015/09/21
キキベル
9
昌幸や幸村より佐助達に焦点を当てた物語です。それでも、夏の陣では興奮するし、なぜ大野治長は、幸村達の意見を取り入れなかったのか、と歯痒く思ってしまいます。2023/08/29
woo
5
それなりに読み物としては楽しめる。ただ池波正太郎なんかの類似本と比べると拡張の低さ、内容の無さが目につくのは仕方ないか😙2019/05/12
正太郎
1
来年の大河に合わせて、いろいろ売っていたので読んでみました。真田幸村と言うより猿飛佐助がメインな感じです。悪くはありませんが、忍術と言うよりも神通力(いわゆる超能力)となってしまって、現実感がありませんね。また別物を探してみます。2015/09/05
あきのぶ
1
猿飛佐助と霧隠才蔵は、同格で描かれる作品が多いが、これは、才蔵は完全に格下。途中から佐助の息子より影が薄い。ちょっと佐助をスーパーマンにしすぎかな。2015/06/11