PHP文芸文庫<br> 火螢の城

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PHP文芸文庫
火螢の城

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  • サイズ 文庫判/ページ数 437p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784569763309
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

関ヶ原前夜、戦国で「最も弱気」な京極高次が、「最も勇猛」な立花宗茂を迎え撃つ。「ほたる大名」と蔑まれた男の戦いを描く歴史長編。

【著者紹介】
作家

内容説明

慶長五年、徳川家康と石田三成が最も味方にしたい男がいた。京極高次―妻と妹の「尻の力」によって出世したことから“ほたる大名”と揶揄される武将である。この優柔不断な男が流されるまま、戦国一勇猛とされる立花宗茂を迎え撃つ羽目に。十倍以上の敵を相手に高次は「敗けない」戦をどう挑んだのか…。関ヶ原の戦いの趨勢を左右した大津城の攻防を、迫力に満ちた筆致で描く歴史長編。

著者等紹介

秋月達郎[アキズキタツロウ]
1959年5月、愛知県半田市に生まれる。早稲田大学を卒業後、東映に入社。本編映画のプロデューサーを経て、作家に転身。歴史を題材にした作品を数多く発表しつづけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Makoto Yamamoto

20
大津の史跡を訪ねていると大津城は避けて通れない。 関ヶ原へ向かう西軍数万をわずか三千で足止めさせた京極高次。 小説の中のどこまでが事実かはおいておいて、楽しく読ませてもらった。 逢坂の関跡、関寺跡、長等山、三井寺、大津城のお堀跡、三の丸、二の丸、本丸跡をたどるのも興味深い。【のぼうの城】を思い出させる展開だったのも面白かった。2021/06/25

カメ吉

20
この作品は私にはご当地作品でした。確かに主人公の京極高次は少し脆弱な武将のイメージを持っていました。しかしこの作品を読んでて優しさも将の才の一つと痛感させられました。家臣たちや妻の初を思う心情には心が打たれました。 史実的にも天下分け目の関ヶ原の合戦に与えた影響も大きく、かなり壮大な籠城戦だった。多くの血が流された地で今住んでいるんだと痛感します。この作品を頭に入れて映画『関ヶ原』を観に行きたい。また違った観点で観られるかも。2017/09/04

ウィズ

20
今年度読む歴史小説ではおそらくナンバーワンになると思うくらい傑作でした。京極高次については、政略結婚のみで領地をえた見下すべき人物という認識がありましたが、この小説を読んで180度見方が変わりました。高次のような自分の能力と限界を認識している人間こそ領地を納めたり、政治家になる国が一番まっとうなんだと思いさせられました。2015/04/04

Yukihiro Nishino

15
関ヶ原の戦いの前哨戦である大津城の攻防を綴った作品。京極高次自身は武将としては大したことのない人物ではあるが、家臣たちの命を懸けた奮戦により、西軍の大軍を釘付けにする。これにより多くの西軍の兵が関ヶ原に着陣する事ができなくなり、東軍大勝の一因となった。高次という人物は、その能力とは裏腹に家臣たちを引きつける愛すべき魅力があったのだろう。2015/10/02

鐵太郎

14
名門の血を引きながら、妻や妹の血縁による「七光り」で大名となり、女の尻の光で出世したとばかり「ほたる大名」と揶揄された気の優しい小心者、京極高次。彼が歴史の転換点となる関ヶ原の戦いの前夜、三千余の軍で小城に立て籠もり、西国きっての猛将立花宗茂を始めとする西軍四万近くと撃戦を行い、それにより関ヶ原での東軍勝利の一因を作ったという驚くべき歴史は、どのようにして行われたのか。 ──歴史小説の醍醐味とはこういうものか。こんな本を読むと、かつて司馬遼太郎の名文に胸を躍らせた頃が胸によみがえります。2020/10/03

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