PHP文庫<br> 梅原猛の仏教の授業 法然・親鸞・一遍

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梅原猛の仏教の授業 法然・親鸞・一遍

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  • サイズ 文庫判/ページ数 247p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784569762258
  • NDC分類 188.62
  • Cコード C0115

出版社内容情報

社会の仏教から、民衆の仏教へ――。知の巨人が、法然・親鸞・一遍がそれぞれ開いた浄土仏教の本質に迫る。すべての人は必ず救われる!

【著者紹介】
哲学者、国際日本文化研究センター顧問

内容説明

生きとし生けるものすべては成仏できる―。鎌倉時代に生まれた浄土仏教は、衆生救済のみならず、悪人でさえも念仏を唱えれば必ず救われると説く革命的な思想であった。本書は、日本思想を長年研究してきた著者が、法然・親鸞・一遍という3人の宗祖の峻烈な人生とその思想の系譜を丁寧に読み解きながら、生き方や死に方、そして21世紀を生きるヒントとしての「共生」の思想について語る。

目次

法然の授業(恩師が導いた法然上人との出会い;鎌倉新仏教に共通する思想「草木国土悉皆成仏」とは ほか)
親鸞の授業(親鸞上人の四つの謎;人を殺すも殺さないも因縁に過ぎない ほか)
一遍の授業(一遍上人を知る為の四つのキーワード;妻と子をおいて旅に出る ほか)
共生の授業(新たな哲学を求めて;日本の伝統思想の原点は「縄文文化」にある ほか)

著者等紹介

梅原猛[ウメハラタケシ]
1925(大正14)年、仙台市生まれ、愛知県知多郡で育つ。哲学者。京都大学文学部哲学科卒。立命館大学教授、京都市立芸術大学学長、国際日本文化研究センター所長、ものつくり大学総長などを歴任。東日本大震災復興構想会議では特別顧問を務めた。72年『隠された十字架 法隆寺論』(新潮社)で第26回毎日出版文化賞受賞、74年『水底の歌 柿本人麿論』(上下巻、新潮社)で第1回大佛次郎賞受賞。99年、文化勲章受章。「梅原古代学」「梅原日本学」と呼ばれる多くの著作がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nbhd

19
碩学・梅原先生が「法然ラヴァー」であることを堂々告白するところがこの本のヤマ場だ。どうやら、梅原さんは法然さんの「心の闇」に共振したらしい。実は親鸞さんより先に悪人正機の考えを表明していた法然さん。温顔で智慧第一と呼ばれたアノ法然さんがなぜ「悪の自覚」に至ったのか?というのが梅原さんの問題設定だ。歴史探偵ウメハラは、法然の父はド田舎のゴロツキ警察署長のような人であり、また一方で、家系的には渡来人秦氏の末裔として差別を受けた経験が「心の闇」を生み出し、悪の自覚に至ったと推理する。正しいか別にして、妙に納得。2016/07/23

maki_kus

9
哲学者・梅原猛先生の講演を再編した一冊です。全編を通してお人柄が滲むような柔らかい語り口が印象的です。しかしその考察は文献に裏打ちされ、長年の研究を経て鋭く精悍なものとなっています。親鸞の章では、生涯の謎と伝記を追うあまり浄土真宗の思考に迫るという内容からはいささか離れていますが、これも限られた紙面では止むを得ないでしょう。読み物としては良質です。最終章では日本思想の根底は天台本覚思想であると看破し、草も木も国土も全てが成仏できるという思想が独自に日本に根付いた理由を、文明論の観点から考察しておられます。2015/09/26

くらひで

6
浄土宗の開祖である法然、浄土真宗の親鸞、そして時宗の一遍の生い立ち、思想、活動内容などをわかりやすく記した伝記。それぞれの仏教界の偉人の人柄や煩悩なども垣間見えて、親しみを感じられた。著者がひとつの宗教の信者という立場で信仰する宗教に偏った解釈をもって記しているわけではなく、哲学者という中立の立場で書かれている点も評価できる。また、著者が哲学を目指した恩師との出会い、西洋哲学から東洋哲学に研究対象を変遷させた経緯も綴られ、興味深い。日本人の思考の根幹にある「共生」は、再評価すべきだろう。2016/10/04

SS

3
思想としての天台と実践、布教としての浄土宗。鎌倉時代の前も末法でしたが、あるいみ今の日本も同じかそれ以下、、、、2015/05/30

雪布

1
一遍上人について書かれた書物を探している時に本著に出会ったが、今までの観念に囚われない新たな説がいくつも現れて驚かされた。それもトンデモ論ではなく、ちゃんと引いた書物を紹介した上での説得力ある説。日本の浄土教に少しでも興味があれば、読んで損はない。2015/05/30

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