出版社内容情報
北アルプスの山小屋で働く元警官の五木は、ある遭難者を救助したことがきっかけで、殺人事件の真相を追うことに。傑作長編ミステリー。
【著者紹介】
作家
内容説明
警察官時代に起きた悲劇的な事件の記憶から逃れるかのように、毎年夏の間だけ山小屋でアルバイトをする五木健司。「辞職しなければ、いい刑事になった」と惜しまれる五木はある時、名頃という男を救助したことから、殺人事件に巻き込まれてしまう。その真相を調べるため、一週間の約束で山を下り、東京へと戻った五木は、殺された裕恵の残した手帳を手掛かりに、五年前に起きたある事件にたどり着くが…。
著者等紹介
大倉崇裕[オオクラタカヒロ]
1968年京都府生まれ。学習院大学法学部卒業。97年「三人目の幽霊」が第4回創元推理短編賞で佳作となり、98年「ツール&ストール」で第20回小説推理新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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takaC
69
大倉クンの山岳モノは嫌いじゃないけど後ひと味欠けている感じで少々読み疲れる。2016/09/16
aquamarine
38
白戸君や動植物管理係を思うと違いに驚くガッツリ読ませるミステリです。ワンゲル部だったという著者は山の情景も読ませますが、実際に事件を追うのは山を下りてからなので山岳より普通のミステリかもしれません。ある事件によって自分から警察官であることをやめた主人公。自信がなく自分のしたことに苦悩する彼が事件に関わっていく様子は元警官という事情からハードボイルドな面もあり、また登場人物が端役までみな魅力的で夢中で読みました。ラストが少し肩すかしで惜しかったですが、著者の書かれた他の山岳ミステリも読んでみたくなりました。2014/09/21
coco夏ko10角
25
元警察官、今は山小屋や警備員のバイトをして過ごす五木はある事件に関わることに…。ある人物も言ってるが五木は探偵の素質がある。最後の方はちょっと駆け足な感じもするけど、色々つながっていき面白かった。2020/01/22
usarlock
23
元警察官の五木が、自分のせいで起こったかもしれない殺人事件の真相を解明していく山岳ミステリ。警察官を辞めるきっかけとなった暗い過去を背負いながらも、多くの人の助けを借りて突っ走っていく。最後は帯の文句通り意外な結末ではあったが、あっさりし過ぎな気もする。自分を過小評価し過ぎる主人公という大倉さんらしい作品を楽しめました。あと、もっとアクションシーン増やして下さい(・∀・)2014/07/30
hippos
22
「オチケン」より好き。福家シリーズともまた違ってハードボイルドな雰囲気だけどミステリの部分もしっかり。結末は少し急ぎ過ぎかも知れないけれど十分に楽しめました。2019/06/11
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- 和書
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