PHP文芸文庫
静かなる炎

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  • サイズ 文庫判/ページ数 678p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784569761312
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

1950年、アルゼンチン。ブエノス・アイレスに逃れた私立探偵ベルーニ・グンターが再び難事件に挑むハード・ボイルド・ミステリ。

【著者紹介】
小説家

内容説明

1950年、ブエノス・アイレス。ファシズムに心酔する大統領は、元ナチを大量に受け容れていた。祖国を追われた元ベルリン警察のベルニー・グンターも、この地に辿り着いていた。グンターは地元警察から、相次ぐ少女惨殺事件の捜査を依頼される。その手口が十八年前ベルリンで彼が担当し、未解決に終わった殺人事件と酷似していたからだ。グンターは、地元警察も予想していなかった真相を突きとめるが…。

著者等紹介

カー,フィリップ[カー,フィリップ] [Kerr,Philip]
1956年、エディンバラ生まれ。1989年、『偽りの街』にてデビュー。続けて上梓したベルリン3部作:私立探偵グンター・シリーズで人気を博す。2009年、グンター・シリーズの6作目にあたる“If The Dead Rise Not”が、CWA(英国推理作家協会)のヒストリカル・ダガー賞を受賞。2012年、グンター・シリーズ7作目にあたる“Field Gray”がMWA(エドガー)賞にノミネートされた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

わたなべよしお

22
 読むたびに、凄い作品、凄い作家だな、と感じる。史実を下敷ききにしながら、そこにある深い闇をドラマティックな描き、さらに人間としての生き方をも根源的に問う。それでいて、エンタメとしても十分に面白い。  なのに、フィリップ・カーの作品は、もう10年以上、翻訳されないのだ。2022/06/26

hideo

18
ベルリンとブエノスアイレスの事件が交互に語られる。元刑事のグンターが、さまざまな事件に交錯するように巻き込まれてゆく。ドイツよりもアルゼンチンの風情や香りが漂うハードボイルド系の作品。長い、名前が覚えにくい、ナチスを少し知っていないと登場人物がわからない、最後がやや不満、そういったこと(随分ハードルあるけど)を除けば結構好きな部類。「偽りの街」は随分前に読んだので忘れてしまったけど…原尞さん「沢崎」が懐かしい。2014/03/07

わたなべよしお

10
 重いテーマだし、主人公が所謂、大活躍をするわけでもない。脅され、殴られ、瀕死の目に遭いながら事実に迫っていく。派手さもない。しかし、読ませる。フィリップ・カーは大した書き手です。2014/01/20

アヤネ

7
1950年、元ベルリン警察殺人課警察官グンターは祖国ドイツを追われ、アルゼンチンのブエノス・アイレスへ。ここで、失踪した銀行の支店長の娘を探しだすように頼まれる。少し前の少女の事件が、1930年にベルリンとミュンヘンで起きた未解決の猟奇事件に似ていた。。。1950年ブエノスアイレスと1930年ドイツと、章により二つの物語が同時に進む。実在のペロン大統領、エビータ、メンゲレ、アイヒマン、カムラーなどが登場し、歴史の勉強になった。ラストに涙。2014/08/12

てっちゃん

6
アルゼンチンにはナチスの残党が多数逃亡したという話は聞いたことがあるが、小説の舞台設定としても面白い。主人公グンターが、時代状況に流されずにナチズムへの嫌悪感を隠すことなく行動する姿は清々しい。2017/04/03

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