出版社内容情報
犬死にか、英霊か? 特攻の意味を追究した書。
玉砕戦法に理はあったか? 志願兵は何のために命を捨てたのか? 責任を取った者はいたか? 日本人の精神構造に切り込む異色対談。
先の太平洋戦争における特攻隊員の戦死者数は1万4千余といわれる。しかも、ほとんどが前途有為な青年たちで、予備学生や少年飛行兵もたくさんいた。一方で、特攻を命じた指揮官たちは、自ら手本を示して散華した有馬正文少将、特攻生みの親といわれる大西瀧治郎中将の自決、最後の特攻に向かった宇垣纏中将などの例はあるものの、戦後に生き残った者が圧倒的に多い。
▼本書は、特攻の成り立ち(フェーズ1)から、絶望的な作戦指導(フェーズ4)までを時系列に追いながら、日本軍の無為無策ぶりを分析するもの。その通底に流れるのは、特攻に殉じた若者たちの「思い」をいかに現代に引き継ぐか、である。
▼なぜ彼らは出撃前に「笑顔」に至れたのか、誰が少年兵を死地に向かわせたのか、特攻反対論に耳を貸さない空気はいかにして生まれたのか……特攻は決して過去の職業軍人が犯した罪ではない。さまざまな教訓が詰まった一冊。
●まえがき ――堀 紘一
●序章 何のための戦争だったのか
●第一章 フェーズ1「偶発的、自発的な時代」
●第二章 フェーズ2「強制命令の時代」
●第三章 フェーズ3「供物と化した時代」
●第四章 フェーズ4「統率なき時代」
●終章 我らがオペラとして遺す意味
●あとがき ――三枝成彰
●主な参考文献
内容説明
「志願」か、「強制」か。「英霊」か、「犬死に」か。オペラ『特攻』の上演に取り組む2人が、先の戦争で亡くなった人たちの「思い」をいかに引き継ぐかを語り合った白熱対談。
目次
序章 何のための戦争だったのか
第1章 フェーズ1「偶発的、自発的な時代」
第2章 フェーズ2「強制命令の時代」
第3章 フェーズ3「供物と化した時代」
第4章 フェーズ4「統率なき時代」
終章 我らがオペラとして遺す意味
著者等紹介
三枝成彰[サエグサシゲアキ]
作曲家。東京音楽大学教授。1942年、兵庫県生まれ。東京芸術大学音楽学部卒業。代表作として、オラトリオ『ヤマトタケル』、オペラ『千の記憶の物語』、ヴァイオリン協奏曲『雪に蔽われた伝説』、『レクイエム~曾野綾子のリブレットによる』、『太鼓について―太鼓協奏曲』、カンタータ『天涯』等の作品がある。映画音楽では『優駿ORACION』『お引越し』『MISTY』等、テレビ番組の音楽では、NHK大河ドラマ『太平記』『花の乱』等、多数の作品を手がけている
堀紘一[ホリコウイチ]
ドリームインキュベータ代表取締役会長。1945年、兵庫県生まれ。東京大学法学部卒業後、読売新聞経済部を経て、1973年から三菱商事に勤務。ハーバードビジネススクールでMBA with High Distinction(Baker Scholar)を取得後、ボストンコンサルティンググループで国内外の一流企業の経営戦略策定を支援する。1989年より同社代表取締役社長。2000年6月、ベンチャー企業の支援・コンサルティングを行うドリームインキュベータを設立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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佳乃
金吾
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co1024
Yuko Kimura