PHP新書<br> 高齢者医療難民―介護療養病床をなぜ潰すのか

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高齢者医療難民―介護療養病床をなぜ潰すのか

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  • サイズ B40判/ページ数 203p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569705910
  • NDC分類 498.021
  • Cコード C0236

出版社内容情報

ケアが必要な高齢者が病院から追い出される! 「後期高齢者医療制度」「療養病床再編」、医療費削減を名目とした切り捨て政策の内幕。

構造改革、財政再建=「病気のお年寄りは早く死んでください」!?

▼医療と介護の分断をただちに止めよ!

▼施行直後から大混乱が生じている後期高齢者医療制度。見直しの目途がいまだ立たないなか、財政再建の名の下に、今度は療養病床の大幅削減がひそかに実施されようとしている。十分なケアを受けられないまま行き場をなくす11万人の“医療難民”。まるで「病気のお年寄りは、無駄な医療費を使わずに早く死んでください」と言っているかのように……。いったいなぜなのか?

▼高齢者医療の難問に立ち向かってきた現場の医師と、医療制度改革に携わった元官僚が、「医療崩壊」が叫ばれる危機的な状況に一石を投じる。

▼【項目例】1章)「介護療養病床の廃止」問題とは何か/2章)「介護療養病床の廃止」になぜ反対なのか/3章)「医療・介護難民」を生じさせないために/4章)療養病床23万床削減決定の舞台裏/5章)後期高齢者医療制度の問題点etc.

内容説明

施行直後から大混乱が生じている後期高齢者医療制度。見直しの目途がいまだ立たないなか、財政再建の名の下に、今度は療養病床の大幅削減がひそかに実施されようとしている。十分なケアを受けられないまま行き場をなくす11万人の“医療難民”。まるで「病気のお年寄りは、無駄な医療費を使わずに早く死んでください」と言っているかのように…。いったいなぜなのか?高齢者医療の難問に立ち向かってきた現場の医師と、医療制度改革に携わった元官僚が、「医療崩壊」が叫ばれる危機的な状況に一石を投じる。

目次

第1部 医療と介護の現場から(「介護療養病床の廃止」問題とは何か;「介護療養病床の廃止」になぜ反対なのか;「医療・介護難民」を生じさせないために)
第2部 医療制度改革の現場から(療養病床23万床削減決定の舞台裏;後期高齢者医療制度の問題点)

著者等紹介

吉岡充[ヨシオカミツル]
1949年生まれ。77年東京大学医学部卒業。東京都立松沢病院勤務などを経て、82年東京八王子市・上川病院に勤務。現在、同病院理事長。この間、老人の専門医療を考える会事務局長、副会長、現・日本慢性期医療協会事務局長、副会長を務め、高齢者医療・ケアの政策決定過程に関与。86年より高齢者医療現場での身体拘束(抑制)廃止に取り組み、介護保険における身体拘束禁止規定に影響を与える。NPO全国抑制廃止研究会理事長、厚生労働省身体拘束ゼロ作戦推進会議委員

村上正泰[ムラカミマサヤス]
1974年広島県因島市(現・尾道市)生まれ。97年東京大学経済学部を卒業後、大蔵省(現・財務省)に入省。カリフォルニア大学サンディエゴ校国際関係・環太平洋地域研究大学院留学。在ニューヨーク総領事館副領事、財務省国際局調査課課長補佐、内閣官房地域再生推進室参事官補佐、厚生労働省保険局総務課課長補佐などを経て、2006年7月に退官。厚生労働省出向中に医療制度改革に携わり、医療費適正化計画の枠組みづくりを担当した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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はすのこ

3
内容には大いに同意。良書。2016/01/05

かめかめ

0
医療や福祉といった社会保障よりも、土木工事が好きな政治家や 天下り制度を維持するのに懸命な官僚が考えるとこうなるのですかね? 国民をこんなに不安に陥れて、何とも思わないのでしょうか? 政策の中身がなくて、先に数字ありきで、 数字を合わせることが、政策立案なのでしょうか? 全く理解できずに、怒りさえおぼえます。 2009/03/05

キムチ27

0
現場、官僚双方のエリートが語った熱い内容。感光から年経過して、内容はいまだに「よりよき方向を求めて、議論の推敲を求め続けて」いる。しかし、現場はじりじりと悪化し、疲弊の一途。益を売るものは肥え,良心に従うものは心身疲弊で現場を去っていく。そうするうちにも超高齢は進む。「三方一両損」のやり方は理屈では理想だが、現実ではいつも紛糾。すべてが合意する議論はありえない・・そう思うつつ、政権は揺らいでいく。2012/07/21

ねぎとろ

0
在宅へのシフトというのは確かに流れとしてはそれでいいのだが、そこに「医療費削減」とか「構造改革」などといった余計なものが加わってしまったことで、いかに現場が混乱をきたか、第一部を読むとその辺が理解できる。文中で述べられているように、本来、10年ほどかけて行うべきだった在宅シフトが、行き当たりばったりの改革病によって急速にすすめられ弊害はさらに広まった。これほど多くの人に影響を与える制度設計が、ロクなデータもなく、なし崩し的に行われたのは、日本的というか何というか…2012/04/19

わかめ

0
子供手当や公立高校無償化もいいけれど、日本がますます高齢者に冷たい社会になってゆくような気がして、年をとるのが怖いです。2010/03/26

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