PHP新書<br> 『源氏物語』の京都を歩く

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『源氏物語』の京都を歩く

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  • サイズ B40判/ページ数 373p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569705729
  • NDC分類 913.36
  • Cコード C0295

出版社内容情報

光源氏と女たちの足跡を訪ねる京都散策の書。

『源氏物語』のあらすじを解説しながら、舞台となった京都御所、嵯峨野、清涼寺、宇治などを訪ね歩く。千年前の情景が甦る歴史散策の書

千年にわたって読みつがれ、今なお人びとの心を揺さぶる『源氏物語』。その主人公、光源氏や女たちが見た平安の都の場景とは――。本書は五十四巻からなる長編のあらすじを丁寧に紹介しながら、ゆかりの寺社、庭園、風物を訪ね歩く。若き源氏が暮らした京都御所をはじめ、空蝉、夕顔、紫の上、玉鬘といった女たちとの逢瀬の場となった五条の宿、東山、北山、嵯峨野へ……。小路から大橋、河畔、山々に至るまで、京都の風光には『物語』の気配が溶け込んでいる。例えば、薄幸の美女、夕顔が住んでいたとされる下京区高辻通堺町下ルには、いまも「夕顔町」という地名が残っている。京都の人々が『物語』のなかの人物とはいえ、夕顔を哀れんで町名にしたり、墓をたてたりしたところに、この物語への愛情を感じる。なんども訪れたことのある京都も、『源氏物語』を読み返すことで歩き方が変わるに違いない。カラー口絵写真も添えながら、王朝絵巻が甦る源氏紀行の決定版である。

●その序 『源氏物語』の場景を訪ねる前に 
●第一章 冒頭巻の「桐壺」から「帚木」「空蝉」「夕顔」を読む 
●第二章 幼妻をえる「若紫」から失意の「須磨」「明石」までを読む 
●第三章 復権の「澪標」から華麗な六条院の巻と「玉鬘十帖」を読む 
●第四章 『物語』の白眉「若菜上下」から次世代の巻と源氏の終末を読む 
●終章 三世代の巻々と「宇治十帖」の男女を読む

内容説明

千年にわたって読みつがれ、今なお人びとの心を揺さぶる『源氏物語』。その主人公、光源氏や女人たちが見た平安の都の場景とは―。本書は五十四巻からなる長編のあらすじを丁寧に紹介しながら、ゆかりの寺社、庭園、風物を訪ね歩く。若き源氏が暮らした京都御所をはじめ、空蝉、夕顔、紫の上、玉鬘といった女たちとの逢瀬の場となった洛中、東山、北山、嵯峨野の名所へ…。小路から大橋、河畔、山々に至るまで、京都の風光には『物語』の気配が溶け込んでいる。カラー写真も揃え王朝絵巻が甦る源氏紀行の決定版。

目次

『源氏物語』の場景を訪ねる前に
第1章 冒頭巻の「桐壷」から「帚木」「空蝉」「夕顔」を読む(『物語』の時代背景と「京都御所」;若き源氏の恋と「京都御苑」周辺;源氏の女人彷徨と東山山ろくの寺社)
第2章 幼妻をえる「若紫」から失意の「須磨」「明石」までを読む(紫の君の登場と洛北の山寺;危険な情愛に溺れる若き源氏;源氏の光と影を映す洛外の地;『源氏物語』はどのように執筆されたのか;流離生活を余儀なくされる源氏の君)
第3章 復権の「澪標」から華麗な六条院の巻と「玉鬘十帖」を読む(政権に復活して権門家への道を歩む;『物語』の主人公が源氏の次世代に;「玉鬘十帖」にみる源氏の変容;華麗な六条院での愛の暮らし;玉鬘に悩まされる男君と女君)
第4章 『物語』の白眉「若菜上下」から次世代の巻と源氏の終末を読む(『物語』の最長編となる「若菜」の上下巻;「盈つれば虧くる」―たちこめる暗雲;光源氏の長大な物語の終焉)
終章 三世代目の巻々と「宇治十帖」の男女を読む(源氏亡きあと『物語』はなにを描く;宇治十帖と宇治の風光)

著者等紹介

山折哲雄[ヤマオリテツオ]
1931年サンフランシスコ生まれ。東北大学文学部卒。国立歴史民俗博物館教授、京都造形芸術大学大学院長、国際日本文化研究センター所長などを歴任

槇野修[マキノオサム]
1948年東京生まれ。慶應義塾大学文学部卒。朝日新聞社、ダイヤモンド社で雑誌・書籍の編集に携わり、80年に編集工房「離山房」設立。歴史・文芸考証をテーマとし、最近は京都関連の執筆をおこなう(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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HANA

56
『源氏物語』の基本的な流れと舞台になった場所を紹介した一冊。とはいえ場所の紹介は多くなく、基本的に言及されているのは源氏物語。自分は源氏物語については断片的な知識しかないので、流れを説明される事はありがたかったが、源氏物語を読んだ人にとっては二度手間なのではないかと。またタイトルに京都を歩くと入っているけど、そのタイトルにするならもっと場所の案内にも頁を割いてもいいのではないかと思う。ただ源氏物語を通す事によって千年以上前の京都と現在の京都が二重写しみたいになってるのは面白かった。やはり源氏物語読まねば。2021/09/01

アラレちゃん

18
紫式部は嫌いなのだが(清少納言の悪口を言っているので) 「源氏物語」に絡んだ京都の観光案内ならば別です。あの超大作を読んで、出てくる神社仏閣ならびに、残っていない物を今現在の場所を紹介したりと、頭が下がります。驚いたのは、紫式部が一人で書いたのではない、ということでした。内容がガラっと変わったりしているなんて、知らなんだ!そして最後の終わりかた…。なんちゅう中途半端な。うがった考え方すると、紫式部は書いてないんじゃないと、思ってしまう。これを持って京都観光をしたくなる。2013/10/15

sheemer

14
京都のピン留めスポットのつもりで著者の「京都の寺社をめぐる」2冊の本を買い、この本も一緒に買ったのだと思う。あらためて源氏物語を軸にして読んでみた。監修の山折哲雄氏が「現代京言葉訳源氏物語」について触れていて、自分もこれは好きなので親近感が湧いた。その勢いで読んで行ったが、源氏物語に関係した場所のコンサイスだが良質のまとめ、かつ近隣の観光的記述もあり、源氏物語を一応は知る人が、現場を歩きながら拡張的に風物を知るガイドブックとしてちょうどいいと思った。次に上洛する際には再度眺めてみようと思う。2024/11/24

wang

1
源氏物語のあらすじに沿いながら、その背景となった場所をたどる。実際の地名・寺院名などがある場所はそこの現在の情景、比定される建物・人物などがある場合にはその場所、そして現在はない場所などはその情景を感じられる場所を紹介している。京都中心だが奈良大阪神戸までも含む。人物背景などとともに物語の内容にも触れているので、物語を読まなくとも概略はわかる。源氏物語を読みながら座右に、あるいは京都旅行の手元に持って行くのもいいだろう。口絵写真も。2011/12/20

bittersweet symphony

0
源氏物語のあらすじを追いながら京都の史跡を案内する構成の本です。どちらも中途半端で終わっているというのが実際です。源氏物語論は類書で良いものが出ているのもあって辛いところ(山折さんの巻頭言も京都弁訳で開眼したとか書いてあってがっくり)。ところで先日亡くなった大野晋さんの「源氏物語」(岩波現代文庫)が丸の内の丸善の源氏関連本で一番売れているらしくちとびっくり(未読ですが書店で見た限りではかなり学術寄りの内容でした)。2008/12/29

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