内容説明
インターネットはいじめの温床、匿名ゆえに陰湿な誹謗中傷の嵐。「子どもたちを守れ!」を合言葉に、ネットやケータイの使用規制が叫ばれる。はたしてこれで、いじめは減るのか?「学校裏サイト」を利用する子どもたちの生の声を分析すると、ネット空間は現実の人間関係の延長にあり、要は使う人間の質と環境が問題だとわかる。そしてそこには、空気を読まなければ叩かれる現代の若者事情が見え隠れする。学校でも、職場でも簡単に見えるようになった“陰口”。この息苦しさの正体が明らかになる。
目次
第1章 つくられた「学校裏サイト」不安(「みんなのもの」になったネットとケータイ;「みんな」のなかに入った子どもたち ほか)
第2章 学校勝手サイトの真実(「学校裏サイト」ではなく「学校勝手サイト」;牧歌的な書き込みが占める日常風景 ほか)
第3章 見えるようになった陰口―「ネットいじめ」はなぜ起きるのか?(「ネットいじめ」はネットのせいなのか;ネットによって可視化される陰口 ほか)
第4章 ネットいじめ時代と終わりなきキャラ戦争(学校文化とウェブ社会の遭遇;ケータイは自分を着飾るためのファッション ほか)
第5章 ウェブ・コミュニケーションの未来(「ウェブ社会」のほんとうの意味;物理的なゾーニングとは何か ほか)
著者等紹介
荻上チキ[オギウエチキ]
1981年生まれ。批評家、ブロガー。成城大学文芸学部卒業、東京大学大学院情報学環・学際情報学府修士課程修了。専門はメディア論、テクスト論。人文社会科学系を中心にネットで話題のニュースやトピックを紹介する人気サイト「トラカレ!」を主宰、政治哲学、社会学、文学、芸術など幅広い議論を展開する思想メールマガジン「αシノドス」編集長も務める(芹沢一也氏と共宰)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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