内容説明
同期の女の子を呼んで開いた週末の鍋パーティー。みんなを送り出した翌朝、部屋には、女物の靴が一足。代わりにサンダルがなくなっていた!―週明け出社しても、その間違いを言ってこないのはなぜ?(「ガラスの靴」)。10のwhy?本格の旗手の新たなたくらみ。
著者等紹介
石持浅海[イシモチアサミ]
1966年、愛媛県生まれ。九州大学理学部卒業。2002年、『アイルランドの薔薇』(光文社)でデビュー。スケールの大きな舞台設定と緻密な論理展開で、一躍注目を浴びる。2005年に発表した『扉は閉ざされたまま』(祥伝社)は、「このミステリーがすごい!2006年版」(宝島社)で2位に選定された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ@2019.11.2~一時休止
126
短編集。磯風鈴音が全てに出てくるけどいろんな面を見せてくれる。金の携帯銀の携帯・木に登るなんかがすき。2015/01/06
ジンベエ親分
40
昔話や寓話、O-ヘンリーの短編等々からモチーフをとった10の短編集。磯風さんという黒髪の美女が出てくる、という共通点はあるが、それぞれ無関係な別人で、語り手との関係性も違う。これ、イソップのもじりキャラなんだろうね(笑) どれも石持作品の理屈っぽさは共通ながら、ウイットが利いていて面白い。「可食性手紙」なんてタイトルだけで笑えるじゃないか(笑) この「可食性手紙」と「泡となって消える前に」「最後のひと目盛り」がベスト3。どれも元ネタ、分かるよね?(笑) 最後の1行、「木に登る」のラストに爆笑(笑)2018/02/05
nyanco
25
古今東西、語り継がれた名著をモチーフに使った、石持さんらしい謎解き。もしかしたら、これはAだから?それともBのせい?いやいや…Zでしょ。でももしかしたらP?と、二転三転どころか、揉んで揉んで着地はそこか~!という石持ワールド。今回はちょっとクド過ぎて推理の中盤は斜め読み。恋愛をモチーフにしたもの雰囲気や、職場が舞台の物語のドキドキ感は好きなんだけど。無理やり感は石持さんの色なんだし…、う~ん評価が難しいです。飲み屋であんな会話していたら私は悪酔いしちゃいますw。2009/12/08
しょーくん@本棚再編中
24
★★★★★★☆☆☆☆石持さんならではの作品でした。おとぎ話や名作童話をモチーフにした、日常の謎系ミステリーの短編集です。全話に狂言回しとして登場する磯風さんが、やけに気になります。それにしても、「玉手箱」の中身は何だったんだろう?2013/07/23
フリスビー
23
日常の「何故?」の謎を書いた10編の短編集。謎の女性・磯風さんがいろんな形で謎解きを演出します。食べてしまったオブラートの手紙の内容を必死に推理する「可食性手紙」、デジカメなのにフィルムをプレゼントされたメッセージを読み解く「賢者の贈り物」が特に良かった。でも、最大の謎は磯風さんですよね。玉手箱の中身、気になる……。手軽に読めて、石持さんらしいウィットに富んだ本です。2014/03/08
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