民主主義という錯覚―日本人の誤解を正そう

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  • サイズ A5判/ページ数 283p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784569695204
  • NDC分類 311.7
  • Cコード C0030

目次

第1章 欧米の民主主義(「民主主義」の古典的定義;ルソーと民主主義;モンテスキューと三権分立;民主的な議会制度は貴族政だから望ましい;民主主義と共和国と君主国;共和国の起源と定義;近代的な共和国の誕生;アメリカ独立と民主主義;フランス革命と国民代表制度;基本的人権とは何か;普通選挙と民主主義の混同と同化;選挙権の拡大運動と民主化の進展;普通選挙は間接民主主義の根拠ですらない;頭数の論理と衆愚政治)
第2章 日本の民主主義:誤解と迷走の歴史(新しい日本の王政復古;国家統一と近代化の矛盾;伝統の発明によるバーチャル復古;自由民権派こそ守旧派;自由民権運動の「自由」と「民権」;自由民権運動の発展と思想的矛盾;舶来民権思想の未消化と脱線;民権派弾圧のための民主化;大日本帝国憲法と大正デモクラシー;民本主義と普通選挙運動;仁政の顛末;戦後民主主義の出発;日本国憲法と民主主義;日本は民主的な国家か;戦後民主主義の迷走)
第3章 何のための民主主義なのか(近代民主主義とその課題;自由主義を超えて;グローバル化時代の「ソシアル」;民主主義の困難;市民派という日本的幻想)

著者等紹介

薬師院仁志[ヤクシインヒトシ]
帝塚山学院大学文学部教授。1961年大阪生まれ。京都大学大学院教育学研究科博士後期課程中退。京都大学教育学部助手、帝塚山学院大学文学部専任講師、同助教授を経て、2007年より現職。主な専攻分野は社会学理論、現代社会論、教育社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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hk

13
民主主義とは近代最強のバズワードだ。バズワードとは定義があいまいなのだがやけに人口に膾炙しているフレーズのことである。国民主権+三権分立+基本的人権の尊重=民主主義なのだろうか? それとも議会政治+普通選挙=民主主義なのだろうか? 議論が百出するところである。本書はそんなぬえのような民主主義という概念について煎じ詰めていく。「1900年を境に民主主義国家が急増したのは、議会政治+選挙制度へと民主主義の定義が緩やかになったためだ。これはかつての貴族政である」という著者の指摘は鋭い。民主主義ってヤバイかも。2017/03/23

やまやま

8
「民主主義」を自己目的化しても意味があまりないのでは、という点を語義、歴史などから論じている。多数決原理を民主主義ととらえるのも間違い、普通選挙や三権分立は民主主義と何の関係もない、という主張は、著者の中で矛盾を生んでいるようにも見える。アテネ民会の直接参政など古典的な民主主義の原理から見れば、大統領制は最終的に一人が施策を行うことなので奇異との主張は擬人化が過度にも思える。色川さんの自由民権運動の限界論を引いてはいるが、植木枝盛(また日本人)はルソーの社会契約論を曲解していると主張はどこまで通じるか。2021/02/03

キスイ

1
民主主義とは何か、近現代の各国の民主化を取り上げながら社会学的な視点から考え直す一冊。2012/06/15

れもん

0
★★★★2013/01/07

れもん

0
★★★1/22012/10/10

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