内容説明
友だちって、クラスに一人か二人はいるもんだけど、あたしにはいなかった。先生にもきらわれてた―。実在の少女・典子の告白をもとに描く、「いじめ」とたたかった女子中学生と不思議な猫たちの物語。
著者等紹介
宗田理[ソウダオサム]
東京都生まれ。日本大学芸術学部卒業。79年に作家としてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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まる子
21
物心ついた幼少から親に愛された記憶がない。幼稚園で、学校で、いじめられる典子。「心の痛みは外からは見えないけれど、一生忘れられない痛み」「いま、心をゆるせる人がいますか?私にはいません」と日記に記している。言葉にとどまらず、嫌がらせや暴力、親からの虐待。これはフィクションではなく、宗田さんが典子からもらった手紙から、本人に直接聞いたノンフィクション。物語の典子はおじいさんに出会い大学を卒業した。宗田さんが出会った典子は「人生を絶望してはいけない」と思い、歩き続けているだろうか。2024/04/18
頼ちゃん
9
いじめや虐待は無くならないが、今どきこんな先生はいないと思う。担任だけでなく、養護教諭も。少なくとも私のまわりにはいない。2020/11/19
ろうず
2
どうしてこんな残酷な描写の本をかいたのだろうと思いながら読んでいった。あまりにもひどいいじめと虐待。学校の先生までがなぐっている。あとがきを読んでおどろいた。いじめ虐待は本人から聞いたことで全く脚色していないという。ノラは奇跡的な出会いがあって人生を救われた。しかし、世の中のいじめ虐待にあっている子たちは生きてさえいればやがて幸せな人生が訪れるのだろうか。人から愛されることを知らないノラ。彼女は人を愛そうともしていなかった。それじ気づいて愕然とするのだが、それは置かれた状況から言って困難であったと思う。2014/04/16
tanukichi62
1
虐待、いじめの話だった・・・。 実話なんだ・・・。 ノラちゃんにも、愛する愛される家族が出来幸せになってもらいたい・・・。 負の連鎖を断ち切ってもらいたい・・・。2018/10/10
飲も飲も
1
あまりにもひどい、いじめと虐待。実際にあった話を基にしていることにショック。 ノラに素敵な出会いがあってよかった。2016/11/14