出版社内容情報
嫁ぐ日が近い娘を思う母ギツネの切ない物語。
スギノキ山の熊笹の中に、キツネの母と娘がすんでいました。お嫁にいく娘のために花よめいしょうがほしいと母ギツネは考えましたが……。
おおきなスギノキ山のクマザサのなかに、かあさんギツネとむすめのキツネがすんでいました。むすめのキツネは、あきになると、むこうの山へおよめにいきます。――美しい文としみじみやさしい絵でおくる珠玉の一冊。
▼嫁ぐ日が近いむすめの体を、母ギツネはヤマツバキの実でせっせとみがいていました。谷川のむこうの染め物屋さんが、河原の石の上にひろげたあざやかな布をみて、「あのぬので花よめいしょうをつくったら、きっとお山一のおよめさんになるだろうな」と母ギツネはいつも河原の布をながめていました。ひとかげがなくなったとき、母は布をくわえて走りましたがすぐに見つかり、命からがら草むらに逃げ込みました。美しい布があきらめきれない母ギツネでしたが、かみなりのあとのあめつぶで七色にかがやくむすめのからだをみて、娘がどんな布よりもきれいなことに気がついたのです。
▼娘を思う母ギツネの愛情が、せつないほど伝わってくるお話です。
内容説明
おおきなスギノキ山の、クマザサのなかに、かあさんギツネと、むすめのキツネが、すんでいました。むすめのキツネは、あきになると、むこうの山へ、およめにいきます。4~5歳から。
著者等紹介
森はな[モリハナ]
1909(明42)年、兵庫県生まれ。明石女子師範学校卒業。60年に退職後、童話を書きはじめる。74年「じろはったん」で日本児童文学者協会新人賞を受賞
梶山俊夫[カジヤマトシオ]
1935(昭10)年、東京都生まれ。武蔵野美術大学中退。シェル美術賞、講談社出版文化賞、チェコスロバキア世界絵本原画展金のリンゴ賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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