出版社内容情報
戦時下厳冬の海で8時間漂流した兵士の物語。
戦時下昭和19年暮れ、千島列島の海で輸送船が沈没し、8時間にわたり氷海を漂流した一兵士の話。戦争の理不尽さを描いた絵本。
戦時下、昭和19年の暮れ、千島列島のなかほどにあるウルップ島をまもるために派遣された日本の輸送船が沈没した。アメリカの潜水艦の魚雷を受けたためである。上陸を開始していた兵士たちのほとんどは、酷寒の海に投げだされた。この絵本は、そのうちの一人の兵士の8時間にわたる氷海での死とのたたかいを描いたものである。作者高橋宏幸氏の実際の体験にもとづいて描かれた。
▼輸送船の沈没とともに、上陸用ボートに乗りうつったばかりのその兵士は海に投げだされ、水中に深く、深くすいこまれた。「このままでは死んでしまう」と、懸命に水をかいてはい上がった。ようやく海面に出てきて樽につかまることのできた兵士の前に、沈没をまぬかれた1艘のボートが近づいてきた。ところが、もうこれ以上人を乗せたら沈んでしまうと、乗せてくれようとしない。
▼……ドラマチックな描写のなかに、戦争の理不尽さに対する告発がこめられた力作絵本である。
内容説明
戦時下昭和19年の暮れ、北海道の北の、千島列島ウルップ島のそばで、日本の輸送船が沈没した。厳寒の海に投げだされ、死とむかいあった兵士たちの物語。
著者等紹介
高橋宏幸[タカハシヒロユキ]
1923年(大正12年)、秋田県に生まれる。児童文学作家・絵本作家。戦争中、満州、千島に転戦。この絵本は自身の体験にもとづく。戦後、小峰書店取締役編集長。1963年に独立し、以来一貫して絵本・童話の創作活動をつづける。長年、若い作家たちの指導にもあたる。現・日本児童文芸家協会顧問、日本児童文学者協会会員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かおりんご
ヒラP@ehon.gohon
たっくん?号
こどもふみちゃん
どあら
-
- 電子書籍
- ヒマチの嬢王【単話】(19) マンガワ…
-
- 電子書籍
- 花よりも花の如く 5巻 花とゆめコミッ…