出版社内容情報
少年と祖父の心温まる物語。
「おじいちゃんのリーリの会社が倒産した。おばあちゃんはショックで元気をなくしている」――少年と祖父母の心の交流を描いた物語です。
「おじいちゃんのリーリが引っ越しをした。大きな屋敷を売り払って、ぼくのうちのそばの小さなアパートに住むようになったのだ」
▼一代で築き上げた木工所を倒産で失ったリーリこと井上理一。60歳半ばの彼は、また裸一貫で出直しをはからなければならなくなった。しかし、昔のように若いエネルギーはもうない。何もすることがなくなった毎日で、感じるのはむなしさばかりだった。
▼そんな日常のなかで唯一の楽しみは、孫の真也と十分に語る機会ができたことだった。
▼倒産の事情もよくわからない小学五年生の孫と話すうちに、リーリは失いかけていた生きる力を取り戻していく。また、真也もリーリと語らううちに、パパやママにも話せない真情を伝えるようになっていく。
▼ある日、顧客からの家具の修理の依頼ハガキを手にしたリーリは真也を助手にしてアフターサービスのために活動することを決める。……
▼祖父と孫の心の交流を描いた感動の物語です。
●第1章 冬の日に
●第2章 雑木林のなかで
●第3章 脚をなくした椅子
●第4章 送られてきた手紙
●第5章 つくった人のこころ
●第6章 そこで出合ったものは
●第7章 むかしのこと
●第8章 山の家
内容説明
ぼくのおじいさんは「リーリ」。ちょっと、かわったおじいさん。パパやママよりおもしろいんだ。