出版社内容情報
大きな木に集う人びとが織りなす感動の物語。
保育園の庭の大きな木。そこで、小4のぼくは不思議なおじいさんに出会った。おじいさんが、ぼくに教えてくれた大切なこととは……。
悲しいことがあると訪ねる保育園のケヤキの木とツリーハウス。小4になっても弱虫のぼくは、ことあるごとにそこをおとずれる。でも、そこに懐かしさを覚えるのは、ぼくだけではない。ケヤキの木とツリーハウスは、昔から地域の人に愛され、守られてきた場所なのだ。
▼ところが、そんな憩いの場に突然、福祉施設建設の話が持ち上がった。
▼「あの大切なケヤキの木は……「思い出のツリーハウスは……」人びとの思いを置き去りにして、建設計画は進んでいく。
▼弱虫のぼくも、じっとしている訳にはいかなくなった。いじめっこたちとも協力して、ぼくは子どもたちでできる「ケヤキを守る会」を立ち上げた。ぼくたちは懸命に署名を集めた。夏休みが終わり、始業式にぼくたちは市長さんに署名を届けに行く……。
▼弱虫でいじめられっこだった「ぼく」が、ケヤキを守る運動に参加することで、自分の意見を言える逞しい少年に成長していく姿を感動的に描写した物語。
●第1章 ツリーハウスからのながめ
●第2章 いずみ保育園が新しくなるんだって
●第3章 木の上の家をつくろう
●第4章 ふしぎなおじいさん
●第5章 ケヤキの木がなくなっちゃう
●第6章 なんとかしなくちゃ
●第7章 こえなきゃならないハードル
●第8章 ケヤキを守ろう会
●第9章 ぼくらの願い
●第10章 落ち葉といっしょに
内容説明
ぼくたちの卒園した保育園のケヤキの木が切られてしまう―。弱むしの主人公・ケン、いじめっこのタケシ、しっかりもののユキ、そして多くの子どもたちが木を守るために立ち上がった。小学中級以上。
著者等紹介
内海隆一郎[ウツミリュウイチロウ]
1937年生まれ。岩手県出身。立教大学卒業。出版社勤務、フリー編集者をへて作家となる。1969年、第28回「文学界」新人賞受賞。著作多数。1996年、月刊誌「PHP」の連載をまとめた『みんなの木かげ』(PHP研究所)が、青少年読書感想文全国コンクール課題図書に選定される。『みどりいろの風』(PHP研究所)で狩野富貴子氏と組み、読書感想画中央コンクール指定図書に認定される
狩野富貴子[カリノフキコ]
高知県に生まれる。広告関係の仕事をへて、絵本・さし絵の世界に入る
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。