出版社内容情報
あまんきみこの美しい話・待望の復刊です!
小さな風の子が旅に出ました。――ファンタジーの名手あまんきみこが描く心あたたまる童話。透明感ある荒井良二の絵で待望の新装復刊!
ファンタジーの名手あまんきみこが描く心温まる世界が、二十年の時を越えて新装復刊しました。
▼小さな北風の子が、生まれて始めての旅にでました。出発の時、お母さんが「北風は南風のように、動物や人間に喜ばれない。でも、北風も立派な風なんだからね」と言われて旅立ったのですが、やはり皆に敬遠され、心を痛めていました。そんな時、一本のいちょうが呼んだのです。「私の葉っぱ全部落としておくれ、根元で寒さに震える子猫を温めてあげたいから、手伝って」と。いちょうを気遣う北風の子と、子猫を気遣ういちょうの木。そこには自分を超えた大きな愛が、存在していました。
▼このお話の中で始めての旅をする北風は、人生の荒波に飛び出したこどもそのものです。そしていちょうの木はといえば、こどもが活躍できる場を見出し、大きな愛のお手本を見せてあげられる大人です。心を描いた作品として長年小学校の道徳の副読本としても、愛された作品です。
内容説明
北風の子がとんでいくと、人間たちは急いで窓や戸を閉めました。「ああ、ぼく、みなみかぜになりたかったなあ」。あまんきみこが描く心あたたまる童話。
著者等紹介
あまんきみこ[アマンキミコ]
旧満州に生まれる。「びわの実学校」同人。『車のいろは空のいろ』(ポプラ社)で日本児童文学者協会新人賞受賞。『ちいちゃんのかげおくり』(あかね書房)で小学館文学賞受賞
荒井良二[アライリョウジ]
山形県に生まれる。絵本・雑誌等で幅広く活躍。絵本『うそつきのつき』(文渓堂)で小学館児童文化出版賞受賞。『森の絵本』(講談社)で講談社出版文化賞
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感想・レビュー
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