出版社内容情報
江戸の大きな商取引の陰で活動する「帳合屋」の仕事は、つねに危険と背中合わせ。音次郎が勘働きと腕っ節で痛快に活躍する時代小説。
内容説明
大口の新規取引に渡りをつけ、斡旋料を受け取る稼業・帳合屋。元能役者で端整な容貌、剣の腕も立ち、機転も利く音次郎は、帳合屋でもきっての切れ者だ。その分、商いだけではすまない危険と背中合わせで―徳川家斉の遺言がもとで、大量の桜草の切り花をめぐる激しい商取引合戦となる表題作「将軍の切り花」をはじめ、音次郎の活躍とともに江戸経済の裏面がわかる痛快な連作時代小説。
著者等紹介
藤村与一郎[フジムラヨイチロウ]
1957年東京に生まれる。ニューヨーク大学大学院卒業。菊池寛作家育成会での修行後、2009年『満願丹』で作家デビュー。2010年、『鮫巻き直四郎役人狩り』で第十六回歴史群像大賞「最優秀賞」を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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M2
1
帳合屋という生業が興味深い。3話目が一番面白かった。大御台さま、姉小路さま、素敵だわ~。メインキャラはいまいち魅力が薄いかな?特に小万はせっかくの紅一点なのに設定盛りすぎのせいかあまり華が感じられない。でも江戸陸がどんどん可愛くなってるから個人的には満足(笑)2014/02/28
いえのぶ
1
商売の都市引きの斡旋を生業とする帳合士を主人公とする。株や商品の流通と利益の出し方など江戸の商売について具体的な数字が出てくる。江戸の町人経済版のスパイ大作戦って感じ。ほかの時代小説にない面白さがある。2013/03/26
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