出版社内容情報
戊辰戦争から日露戦争まで、敗れざる名将・立見尚文を描く大河小説。上巻では少年時代から、桑名藩士として戊辰戦争での力戦を描く。
【著者紹介】
作家
内容説明
桑名藩士として戊辰戦争を戦い、雷神隊を率いて宇都宮・北越・会津・庄内と転戦、官軍の心胆を寒からしめた勇将。謹慎の不遇時代を経て司法省へ出仕、やがて軍事的才能を買われて陸軍に招かれ、西南戦争では陸軍少佐として新撰旅団を率い、戦功を上げる。その後は近衛参謀を手始めに着実に昇進を重ねていった。いかなる戦場でも常に勝ち続けた史上稀なる天才指揮官・立見尚文の前半生を描く大河長篇。
著者等紹介
柘植久慶[ツゲヒサヨシ]
1942年、愛知県生まれ。1965年、慶應義塾大学法学部政治学科卒業。在学中より、コンゴ動乱やアルジェリア戦争に参加。1970年代初頭よりアメリカ特殊部隊に加わり、ラオス内戦に従軍する。1986年より作家活動に入る。著書は多数あり(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アイゼナハ@灯れ松明の火
23
日露戦争における陸戦の山場の一つ、黒溝台の戦いにおいてロシア軍の大攻勢を凌ぎぬいた名将、立見尚文。『坂の上の雲』で、日本に残された虎の子の師団を率いて出陣するシーンが印象的だった事もあり、固めて読んでみたいと思っていました。上巻は幕末、幕軍として桑名藩の雷神隊を率い北越の戦野を転戦する様子や、戦後不遇の時期を経るも西南の役を契機に復権し、近衛師団の中で着実に地歩を固めていく様子などが描かれます。人物描写が割と淡々としてる印象ですが、控え目なお人柄だったのかしらん?下巻はいよいよ日清戦争に突入です。2011/08/16
BIN
6
戊辰戦争では幕軍に付き最強の名をほしいままにし、西南・日清・日露で戦い続けた将軍立見尚文を描いた作品。上巻は朝鮮出兵前まで。この人は戦ばかりなので単調になりつまらなく感じることも多々ありましたが、中村彰彦のに比べるとまだ読めました。朋友土方歳三の戦死場所に訪れた時には徐ろに帽子を脱いで黙礼したシーンにはぐっと来ました。2016/09/08
Tomoichi
6
乃木希典や児玉源太郎に比べると知名度が低いが戊辰戦争から日露戦争まで戦い抜いた名将立見尚文の生涯を描く小説の上巻。 残念ながら文章が退屈で全く盛り上がらず下巻に突入へ。2015/05/31
えだげ
1
すごい人は何やらしてもすごい2019/09/14
うたまる
0
「そんなことを気にしていられるか。どうせ維新ではいったん水面下に沈んだ身だ」……戊辰・西南・日清・日露の戦争を勝ち抜いた名将、立見尚文の伝記。不運ながら戊辰戦争では幕府軍側に属したため、維新後のキャリアでは出遅れてしまう。しかし、その才と時宜を見る目を元敵将である山縣有朋に買われ西南戦争での活躍を機に昇進していく、というところまでが上巻。驚くべきことだが、才能があり性格も良い主人公に激動の時代という組み合わせなのに、いまいち盛り上がらない。キャラ造形か、語彙力か、表現力か、構成か、何が問題なんだろう。2016/03/08
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