出版社内容情報
律令制を骨抜きにし土地を独占した真の悪人は、蘇我入鹿を滅ぼし改革を断行した藤原鎌足だった!! 巧妙に隠された歴史の闇を暴く!
内容説明
改革を妨害し天皇家を蔑ろにした逆賊、蘇我入鹿。これを中大兄皇子と藤原(中臣)鎌足とが誅殺し、大化改新を成し遂げた―この通説は考古学の調査により事実とは異なることがわかってきた。実は改革を推進したのは蘇我氏であり、それを換骨奪胎し旨みだけを独り占めしたのは藤原氏であったのだ。古代史の謎の最深部に大胆に迫る衝撃の論考。
目次
第1章 大化改新と藤原氏の野望(藤原が栄えると日本は不幸になる;皇帝になろうとした男・藤原仲麻呂(恵美押勝)の暴走 ほか)
第2章 逆転する図式(誰が猫に鈴をかけたのか;考古学が明かした「ヤマトは合議の国」 ほか)
第3章 藤原に抹殺された「物部」の正体(豪族層の反発を利用した中臣鎌足;律令を潰したのは物部? ほか)
第4章 律令整備の主役は本当は誰だったのか(蘇我が先鞭をつけた律令制度はなぜ「藤原」が継承したのか;天武と天智の兄弟の確執 ほか)
終章 『竹取物語』が伝え残した「藤原」の罪(有間皇子の「陽狂」をせせら笑った「藤原」;天武王家最後の悲劇 ほか)
著者等紹介
関裕二[セキユウジ]
1959年千葉県柏市生まれ。歴史作家。仏教美術に魅せられて足繁く奈良に通い、日本古代史を研究。古代をテーマにした書籍を意欲的に執筆している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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withyuko
3
中臣鎌足=百済の王子・豊しょうという説は斬新ですね。そのほかにも蘇我氏に滅ぼされた物部守屋というひとは物部の本流ではなかったとか、大化の改新でヒローとされている、中臣鎌足と中大兄皇子は実は律令制度の導入をさまたげていた!とか、歴史好きにはたまらない本でした!私にはちょっと難しく読破に時間がかかってしまいましたが・・・。2012/05/05
mimm
2
父から頂き♪やっぱり藤原氏は嫌。勢いのある文章は面白いし、ホント読んでて楽しい一冊でした。なぜ天武系がごっそりお寺(確か)に祭られないで排除されているかの謎が解けた感じ。歴史の本って、皇(王)族メインで、藤原氏を除いて検証されるものが多いけど、やっぱりこの黒幕的な一族は排除できないと思う。2011/12/06
☆ai☆
2
竹取物語が暗喩に満ちた話であることをはじめて知る。2011/07/31
九鬼荒神
1
鎌足=百済王子説は今まであまり信じてなかったんですが、もしかしたらそうかもって初めて思いました。2014/12/20
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