内容説明
かつて映画スターだったジュン・ナカヤマ。いまは、人知れず、ひっそりと暮らしていた。しかし、一本の電話が、彼を沈黙の生活から呼び覚ます。自分の突然の引退に関する昔の事件が、再び蒸し返されるのではないか…。訣別したはずの過去と向き合うことで、夢見る日々を取り戻そうとするひとりの男を、抑制された筆致で描く。海外各紙で「深い余韻が残る小説」と高い評価を受けた長篇小説。
著者等紹介
ルヴォワル，ニーナ［ルヴォワル，ニーナ］［Ｒｅｖｏｙｒ，Ｎｉｎａ］
日本人の母とアメリカ人の父のもとに日本で生まれ、東京、ウィスコンシン、ロサンゼルスで育つ。１９９７年、“Ｔｈｅ Ｎｅｃｅｓｓａｒｙ Ｈｕｎｇｅｒ”でデビュー。第二作にあたる『ある日系人の肖像』（扶桑社ミステリー）で２００４年度ＭＷＡ賞の最優秀ペイパーバック賞にノミネートされた。三作目の著書である『銀幕に夢をみた』は、２００８年ロサンゼルス・タイムズ文学賞の最終候補作品となり高い評価を受ける
長澤あかね［ナガサワアカネ］
関西学院大学社会学部卒業、広告代理店にマーケティング・プランナーとして勤務したのち、通訳を経て翻訳者に（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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Charlie
1
興味深く読んだのだけど正直期待ほどでは無かったかな。作者はハーフなので不自然さは一見感じられないもののネイティブとしてはこの設定ってありそうでないのではと思う所もある。早川青洲はこんな風に感じていたのかもとは思った。やはり人の幸せは最終的には名声の様な虚栄心ではなく実生活の小さな部分にこそ尽きるのではないか。2013/07/21
emitaku
1
掘り出し物のヒット作。サイレント映画全盛のハリウッドで活躍した日本人俳優は、なぜ突然引退してしまったのか。四十年後、本人が静かに語る回想には驚きの真実が隠されていた。時代小説でもあり、青春小説でもあり、もちろん衝撃のラストが待つミステリー、そして、老いを迎えた男の再生の物語でもある。2011/12/07
音太郎
0
個人的に馴染みのなかった二十世紀初頭のお話。実際にハリウッドで活躍し、モデルとなった日本人がいたことに驚きました。突然の引退劇、殺人事件の真相よりも主人公が歩んできた道をたどる情緒あふれる作品でしょうか。2011/10/02
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