ＰＨＰ文庫 がんばらない、がんばらない

ひろ さちや【著】

ＰＨＰ研究所（2011/02発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 211p／高さ 16cm
• 商品コード 9784569675855
• NDC分類 159
• Cコード C0115

内容説明

いつもついがんばりすぎて、心が疲れてしまう。いったいどうすれば、「のんびり、ゆったり」と人生を楽しめるのだろうか…そんなふうに思ったことはありませんか？本書では、「努力は『いいかげん』に」「思うがままにならないことを、どうにかしようとしない」など、仏教思想に基づく意外な生き方のヒントを紹介。

目次

第１章　「あきらめ」のすすめ―思うがままにならないことを、思うがままにしようとしてはいけません（あきらめ―ものごとの本質を明らかにする；人事―人間の努力と天命・神の意志は無関係　ほか）
第２章　希望を持つな―未来を悩まず、今日を楽しく熱心に生きればいいのです（唯我独尊―欲望を否定すれば自由になれる；ご利益―神仏を信ずることが「救い・よろこび」　ほか）
第３章　「いいかげん」のすすめ―がんばってはいけません。ゆったりと人生の旅を楽しみましょう（中道―努力も怠惰も「いいかげん」が大切；平常心―いざというときのために平生を大切にしておく　ほか）
第４章　「ご縁」を大切に―この世にはほとけさまがお考えになったいろんな配役があるんです（縁―人間は不完全。補いあって生きてゆこう；〓（そっ）啄同時―相手と呼吸がぴったり合うのは大事。だが気楽に考えよう　ほか）

著者等紹介

ひろさちや［ヒロサチヤ］
１９３６年、大阪府生まれ。東京大学文学部印度哲学科卒業。同大学院人文科学研究科印度哲学専攻博士課程修了。６５年から８５年まで、気象大学校教授を務める。膨大で難解な仏教思想を、逆説やユーモアを駆使してやさしく説く語り口は、年齢・性別を超えて好評を博している（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[KAKAPO]

仏教に縁のない人が、仏教の教えを自分の人生に活かすためには、先ず、ひろさちやさんの本を読んで、がんばらない方が幸せになれる、という考えを身につけた方が良いと思います。もちろん、がんばらないとは、遊び惚けるという意味ではなく、上手く行かないことがあっても、程よいところであきらめるというか、人事を尽くして天命を待つ、というような心境のことだと思います。仏教では「貪瞋痴（とんじんち）貪欲・瞋恚・愚痴」と言う三毒・煩悩が「苦しみの原因」だとして、消滅させることと教えるわけですが、納得するまでの道は険しいものです。

2019/06/28

[雨巫女。@新潮部]

《私‐図書館》頑張りすぎて、いつも、疲れてしまう。いい加減に過ごすことが、継続的に頑張れるヒントかもしれない。

2011/06/05

[ともとも]

仏教の用語、説話、経典、現在の社会、そこに生きる人々の姿、 それを時に厳しく、恐ろしく、恥ずかしくある、そして多くの事を思い知らされたり 気がつかされたりしながらも、それらをユーモアと優しさでく包み込み、 生きていることは大変でもあるが、それでもゆったり、のんびり生きていくことができる、とても素敵なものなんだ。そんなことを文章から感じとることが出来る一冊で本当に良かったです。

2014/11/08

[百栗豆茶]

文庫版いいかげんのすすめ。”思うがままにならないことを、思うがままにしようとしてはいけません”。あきらめとは、思うがままになることか、ならないことか、それを明らかにすること。幸福とは、本質的に「棚から牡丹餅」、偶然のもの。そう考えて、現在の幸福に感謝する。大事なことは、ほんの少し前に進むこと。一歩でもいいから前に進んでいればいい。「いいかげん」こそが中道だと言う。尚、本書は、『いいかげんのすすめ』を改題し、加筆・修正したものです。良書だと思います。

2022/03/16

[よし]

「降りて行く」時代の仏教処世術。いろいろヒントになる言葉がみっかった。「ご利益ー神仏を信じることが救い、よろこびなのだ。」「 美味しいものを食べるというより美味しく食べると良い」「喫茶ー日常にある禅」「知恩ー返すより知ることで恩に感謝」心掛けたいものだ。

2018/05/19