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PHP文庫
情けがからむ朱房の十手

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  • サイズ 文庫判/ページ数 347p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784569671277
  • NDC分類 913.68
  • Cコード C0193

出版社内容情報

宮部みゆきら7人の作家が織り成す人情捕物。

市井の人物を描いた人情小説もいいが、時代小説の醍醐味はやっぱり捕物帖。宮部みゆき、池波正太郎、平岩弓枝ら、7人の秀作を一冊に。

いま、文庫本の世界では、「江戸市井もの」といわれる小説が爆発的なブームとなっている。鮮明な画像が楽しめるテレビゲーム機が飛ぶように売れ、ゲームを楽しむ時代になっても、ちょんまげを頭に載せた人々が活躍する「時代もの」がいまも根強い人気を保っているのだ。なかでも、捕物帳は特に人気の高いジャンルだ。

▼本書は、平岩弓枝の超人気シリーズ「御宿かわせみ」から「三つ橋渡った」、時代もの・推理の両分野で健筆をふるう宮部みゆき「初ものがたり」から「鰹千両」をはじめ、池波正太郎の「鬼平」シリーズの原形ともいえる「江戸怪盗記」、一世を風靡した村上元三の「夜鷹三味線」、人気脚本家・作詞家としても活躍した久世光彦唯一の時代小説集「逃げ水半次無用帖」から「三本指の男」、ユニークな舞台設定で人気を博した、都筑道夫の「なめくじ長屋」シリーズから「めんくらい凧」、京都の捕り物を描いた澤田ふじ子の「夜の橋」、以上七篇を収録。

●江戸怪盗記 池波正太郎 
●鰹千両 宮部みゆき 
●夜鷹三味線 村上元三 
●夜の橋 澤田ふじ子 
●めんくらい凧 都筑道夫 
●三本指の男 久世光彦 
●三ツ橋渡った 平岩弓枝 
●解説 縄田一男 

内容説明

与力、同心、岡っ引が、十手片手に八面六臂の活躍を繰り広げる。捕物帳は、IT時代の現代も、人気の衰えを知らぬ日本のエンターテインメントの一つだ。本書では、宮部みゆき「鰹千両」、平岩弓枝「三つ橋渡った」など、江戸という時代を舞台に、そこに暮らす人々の息づかいが伝わってくるような、捕物帳に新生面を切り開いた代表的作品七篇を収録した傑作時代小説集である。

著者等紹介

縄田一男[ナワタカズオ]
1958年、東京生まれ。文芸評論家、大衆文学研究会会員、日本近代文学会会員。専修大学大学院文学研究科博士課程修了。95年『捕物帳の系譜』で大衆文学研究賞受賞。文芸評論『時代小説の楽しみ』『武蔵』などの執筆活動とともに、『忠臣蔵傑作選』『極め付き時代小説選』など、多くのアンソロジーの編者としても活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちゃいろ子

41
それぞれの作者のシリーズ物からの短編集。池波氏のは鬼平がシリーズになる前の作品。宮部氏のは初ものがたりの中の作品なので唯一読んだことがあった。この2作品以外は初めて読む作家ばかり。どの作品も面白かったが「公事宿事件書留帳」と「御宿かわせみ」は他の作品も読んでみたいなと思った。逃げ水半次、なめくじ長屋捕物帖、加田三七捕物も、やはりシリーズ化され長く続いている作品で主人公がそれそれ魅力的。ただ、やはり好みというか、最初の一文から読みやすいか否かというのはあるなぁと感じた。そこを乗りきればなんて事ないのだが。2021/05/03

タツ フカガワ

18
7人の作家によるアンソロジー。宮部みゆき「鰹千両」で、最後に茂七親分が切る啖呵は何度読んでもぐっとくる。澤田ふじ子「夜の橋」は“公事宿事件書留帳”第一集からの一編で懐かしく、というよりほとんど覚えていなかったので初読みのように楽しみました。また初読の都築道夫「めんくらい凧」の主人公砂絵のセンセ―がかっこいい。シリーズ作からの抜粋のようで、他の作品も読んでみようと思います。2020/11/23

kiho

16
時代小説を担う作家さんの作品集…とはいえ、読んだことのない方もいて、味わい深い一冊⭐池波正太郎さんはさすがの流れを感じるストーリー♪宮部さんもしかり…。それぞれに人の世の憂いもあれば温かい情が見えてくる…。2015/03/27

いさらこ

9
堪能した!時代小説読みたい病に効きます。7人ですが半分は初作家さん。池波正太郎は既読でした。池波・平岩は安定していい。めんくらい凧は剣客商売の様。夜鷹三味線の余韻の良いこと。『どうせこいつら三尺高い木の上です』こういう物言いがいいのよね。江戸時代以前を舞台にした話と時代小説は違うのですよ。2014/07/12

アーミー

7
情けがからむ捕物帳。池波正太郎、久世光彦、澤田ふじ子、都筑道夫、平岩弓枝、宮部みゆき、村上元三の7人の作家の代表作7編からなる短編集だった。時代小説の刑事ものでもある捕物帳といえば、子供の頃にテレビでみた「銭形平治」を思いだす。7つの作品はどれもこんな素敵な十手持ちが登場して、難解な事件を情けをもって解決する。どれも楽しく読める作品ばかりだった。特に宮部みゆきの「鰹千両」、平岩弓枝の「三つ橋渡った」は面白く、捕物帳の楽しさを再確認できる作品集だったと思う。2018/07/18

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