出版社内容情報
清康・広忠・家康三代の苦闘を描く長編小説。
三河から天下へ! 英傑の祖父・松平清康に始まり、父の広忠を経て徳川家康に受け継がれた志と苦難に満ちた三代の生涯を描く長編小説。
戦国乱世を完全に終わらせ、天下泰平の時代を切り開いた徳川家康。その偉業の陰には、祖父・松平清康、父・松平広忠の二代にわたって続いた悲劇の歴史があった。
▼松平清康はわずか十三歳で宗家の家督を継ぐと、疾風のごとく大地を駆け巡り、三河全域の統一をなしとげた英傑だった。しかし、戦陣で家来に襲われて思いがけない最期を遂げ、三十五歳にして天下を目指す覇業は挫折してしまった。
▼清康の突然の死は嫡男・広忠に命の危険と苦難の人生をもたらした。その不遇に耐え、自立を模索して苦闘した広忠もまた家来の手にかかって若い命を落とした。
▼人質の境遇から戦国の世に人生の第一歩を踏み出した家康は、二代続いた負の連鎖を断ち切り、戦国大名として飛翔する。そして、祖父、父が示した二つの生き方を我が身のうちで一つにまとめあげ、「戦のない時代」の礎を築いた。
▼乱世の波に翻弄されながら、戦い続けた松平三代の男たちを描き出した力作長編小説。
[序の巻]
[清康の巻]
●第一章 クナラ鳥の目
●第二章 随神門の女
●第三章 東奔西走
●第四章 森山崩れ
[広忠の巻]
●第五章 流浪する若君
●第六章 帰還の秋(とき)
●第七章 滅亡への道
●第八章 再び、村正
[家康の巻]
●第九章 駿河の人質
●第十章 祖父の影
●第十一章 大器の死
●第十二章 天下の夢
[あとがき]
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヘムレンしば
4
清康・広忠・家康、松平宗家の親子三代の盛衰と天下統一までをテーマにした小説です。長いスパンの物語なので、敵や家臣達の深堀りは無くて、家康編では、運命的なトピックを飛び飛びで取り上げているって感じです。まぁ、まともに描いていたら5、60巻じゃ効かないでしょうしw短期間で勢力拡大した清康の勇猛さ、一転して松平家存続の危機に耐え抜いた広忠の忍耐強さ。それぞれを受け継いだ家康の忍耐と飛躍。そして三河の地を離れ関東入りしてからのさらなる進化といった感じかな。大きな流れが掴めると非常に面白いです。2014/09/17
BIN
2
清康、広忠、家康3代を1冊で、だいたい同じページ数で書いている。清康を読みたかったので読んだ。夭逝している清康、広忠はまあこんなもんかもしれないが、家康を200ページ程度で書くのは難しい(実際、関ヶ原とばしてるし)。他の家康ものに比べて大久保一族がよく出てくるので「新三河物語」が好きな人にはいいかもしれない。2012/10/09
こうめい
0
清康と広忠に関しては不足はないけど、家康の章に関しては大幅にはしょっているので物足りない。でも、家康の生涯を他の2人とおんなじペースだと量が3倍ぐらい増えるだろうから、まあ仕方がないのかな?2014/06/27
ホームズ
0
チョット薄いかな。1人1人で1冊にしたほうがいいな~。2007/04/28