出版社内容情報
戦国を生き抜いた女たちを描いた短篇小説集。
北政所や細川ガラシャら歴史に名を残した女性から歴史に埋もれた女性まで……司馬遼太郎は戦国の女たちをどう描いたか。珠玉の短篇小説集。
戦国乱世の時代、闘っていたのは男だけではない。女性もまた、女性の戦(いくさ)を闘わねばならなかった――本書は、戦国の女性を主人公にした司馬作品六篇を収録したオリジナル編集の短篇小説集である。
▼豊臣秀吉の正室として位人臣を極め、夫の死後は二人で築いた豊臣家の行く末を決定づけた北ノ政所。兄・秀吉の思惑によって結婚のみならず離婚さえも強いられ、一生を翻弄され続けたが、その生涯を沈黙で染め抜いた秀吉の妹・旭姫。夫・細川忠興の異常な嫉妬によってがんじがらめの束縛を受けながら、毅然として己を貫き、関ケ原の折に最期を迎えたたま(ガラシャ)。
▼このほか、変わり者の侍大将・渡辺勘兵衛に思いを寄せる藤堂家小姓頭の妻・由紀の慕情や、一夜の出会いを大切に抱き続けて生きようとする小若の純情、さらには夫を猛烈に働かせて財を築いた遊び好きの妻・小梅と、戦乱のなかに咲いた女性たちの人生を浮かび上がらせた珠玉の短篇集である。
●女は遊べ物語
●北ノ政所
●侍大将の胸毛
●胡桃に酒
●一夜官女
●駿河御前
内容説明
戦国乱世の時代、戦場を駆けた男だけでなく、女たちもまたそれぞれに「闘いの日々」を送っていた。異例の出世を遂げた豊臣秀吉の妻・北ノ政所、夫の異常なまでの嫉妬にさらされ続けた細川忠興の妻・伽羅奢(ガラシャ)から、戦上手で変わり者の侍大将に思いを寄せる人妻の由紀、夫を徹底して働かせた遊び好きの小梅まで、有名無名六人の女性が戦乱の中で咲かせた「花」を描いた珠玉の短篇集。
著者等紹介
司馬遼太郎[シバリョウタロウ]
大正12年(1923)大阪生まれ。大阪外国語学校蒙古語科卒業。昭和35年(1960)『梟の城』により第42回直木賞受賞。以後、菊池寛賞、日本芸術院恩賜賞など数々の賞を受ける。平成3年(1991)文化功労者に顕彰され、平成5年(1993)に文化勲章受章。日本芸術院会員。平成8年(1996)2月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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優希
AICHAN
AICHAN
かおりんご
金吾
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- 日経ウーマン 2014年 05月号