出版社内容情報
旅順を攻略した将軍・乃木希典の実像に迫る。
日露戦争で難攻不落の旅順要塞を攻略した将軍・乃木希典。戦前は「軍神」、戦後は「愚将」と評価の分れた男の真実の姿に迫る長編小説。
いまから100年前、激戦が繰り広げられた日露戦争で、「難攻不落」といわれた旅順要塞を陥落させた将軍・乃木希典。「最後の武人(もののふ)」ともいうべき彼の生き様と、明治天皇への殉死というその最期が、いまも多くの人の心を動かすのは何故か?
▼明治10年(1877)の西南戦争では、官軍に属して最前線で戦ったものの、天皇から授けられた軍旗を西郷軍に奪われるという“大失態”を演じてしまった若き日の乃木は、そのことを生涯ずっと心に背負いながら、戦いのなかに我が身を投じ続ける。日清、日露両戦役でも、つねに最前線で危険に身を晒すその姿は、まるで「死処」を求めているかのようであった……。
▼普段から軍服を身にまとい、質素な生活に甘んじて自分に厳しくする一方で、部下からは慈父のように慕われていた乃木。戦前は「軍神」として崇められながら、戦後は「凡将」との評価が世に流布した彼の、人間としての真実の姿に迫った評伝小説。
●序章 崩御
●第1章 武人への道
●第2章 悲憤慷慨
●第3章 順風満帆
●第4章 捲土重来
●第5章 紆余曲折
●第6章 日露開戦
●第7章 旅順攻略
●終章 殉死
内容説明
西南戦争では官軍に属して最前線で戦うも、「軍旗喪失」という大失態を演じてしまった乃木希典。それを心に背負いながら、戦いのなかに身を投じ続けた彼は、まるで「死処」を求めるごとく、日清・日露両戦役でも危険に身を晒す―明治天皇への殉死という最期とともに、その生き様が多くの人びとの心を動かすのは何故か?「聖将」「凡将」と評価の分かれた乃木希典の、真実の姿に迫る評伝小説。
著者等紹介
松田十刻[マツダジュッコク]
昭和30年(1955)、岩手県盛岡市生まれ。立教大学文学部卒業
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