出版社内容情報
稀代の英雄と絶世の舞姫が歩んだ悲劇への道。
稀代の英雄・源義経と絶世の舞姫・静御前――伝説化された二人の出会いと別れの物語を、生身の男女の人間ドラマとして描ききった力作。
幼くして母・常盤御前と別れて鞍馬に入った遮那王(義経)は、やがて平家打倒を志して鞍馬を脱出、奥州平泉の藤原秀衡のもとへ身を寄せる。幾年を経て凛々しい若武者となった義経は、挙兵した兄・源頼朝と黄瀬川で対面。その後は先に上洛した木曽義仲勢を宇治川に破り、一ノ谷の合戦では鵯越えの奇襲で平家を屋島に追い落とした。
▼颯爽たる英雄となった義経が絶世の舞姫・静御前と出会ったのは、一ノ谷の後、京の警備を任されていたときである。静の舞に母の面影を見た義経は、急速に彼女に魅かれていった。だが、兄・頼朝との関係が悪化するなかで、屋島・壇ノ浦と戦勝を重ねながら勘気を蒙り、義経は静を伴っての逃避行を余儀なくされるのだった……。
▼歌舞伎や講談などで広く日本人に知られ、伝説化されてきた二人の悲劇の物語を、生身の男女のドラマとして血肉を通わせて描ききった力作小説。2005年のNHK大河ドラマ「義経」の世界が楽しくわかる本。
●第1章 鞍馬
●第2章 美濃青墓
●第3章 木曾谷
●第4章 奥州平泉
●第5章 五条大橋
●第6章 伊豆
●第7章 黄瀬川
●第8章 宇治川
●第9章 鵯越え・一ノ谷
●第10章 堀川館
●第11章 屋島・壇ノ浦
●第12章 吉野
●第13章 衣川高館
内容説明
源平争乱の世に彗星のごとく現れ、奢る平家を滅ぼした稀代の英雄・源義経。やがて兄の源頼朝は疎まれ、逃避行のすえに奥州平泉で自刃に至るその生涯は、美貌の白拍子・静御前との真摯な愛を彩りとし、長く日本人に親しまれてきた。本書は、伝説化された二人の物語を、女流作家ならではのみずみずしい筆致で、生身の男女としての血肉を通わせて描ききった力作小説である。
著者等紹介
中島道子[ナカジマミチコ]
福井県三国町に生まれる。実践女子大学国文科卒業。日本ペンクラブ会員。明智光秀顕彰会副会長(大津市)。武蔵歴史フォーラム会長(川越市)
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感想・レビュー
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