出版社内容情報
信念を貫き、生き抜いた10人の反逆者の生涯。
大塩平八郎、宮崎滔天、石原莞爾……。“混乱の時代”に自らの信念を貫いて散った“反逆者たち”。その中から10人を選び実像に迫る!
反乱、革命、クーデター……昨今、日本という国で、人びとが自分のエネルギーの全てを振り絞って権力や体制に向かって暴動を起こすといった出来事はほとんど見られない。しかし江戸、明治、大正、昭和と、現代に続く日本の歴史の過程では、時代の趨勢に命懸けで抗った男たちがいた。彼ら“反逆者たち”は、決して一個人の理想や空想に目を奪われて無謀な戦いを挑んだわけではない。混沌として先が見えない“時代の文脈”によって歴史の表舞台に呼び寄せられ、その反逆のエネルギーによって次の時代への扉を開く役割を担ったのである。
▼大石内蔵助、大塩平八郎、高野長英、佐久間象山、西郷隆盛、田代栄助、田中正造、出口王仁三郎、宮崎滔天、石原莞爾――数多くの“反逆者”の中でも、激動期の日本人の心情を最もよく表した10人の男たち。彼らがなぜ“反逆の道”を歩んだのかを著者独自の視点で探っていくことで、近代日本の新たな実相を浮かび上がらせた会心の一作。
[1]石原莞爾の遠い視線
[2]道義を貫いた革命家・宮崎とう天
[3]出口王仁三郎の譲らぬ闘い
[4]田中正造の抵抗精神の核
[5]田代栄助の描いた幻の共和国
[6]西郷隆盛の死生観とその道
[7]知性への過信・佐久間象山
[8]高野長英が抱きつづける時代への怨念
[9]大塩平八郎の義挙とその裏面
[10]大石内蔵助の時間と空間
内容説明
新しい時代を拓いたのは、いつも「反逆」のエネルギーだった!―時代の趨勢に背き、命がけで思想や信念を貫いた男たち。“反逆者たち”は、混乱の時代に理想を具現化するため突き動かされた“日本人の心情の代弁者”であった。本書は大塩平八郎、宮崎滔天、石原莞爾など、江戸から昭和までの混乱期に、「反逆の道」を歩んだ10人の先達の生き様を通して、時代の実相を読む。
目次
1 石原莞爾の遠い視線
2 道義を貫いた革命家・宮崎滔天
3 出口王仁三郎の譲らぬ闘い
4 田中正造の抵抗精神の核
5 田代栄助の描いた幻の共和国
6 西郷隆盛の死生観とその道
7 知性への過信・佐久間象山
8 高野長英が抱きつづけた時代への怨念
9 大塩平八郎の義挙とその裏面
10 大石内蔵助の時間と空間
著者等紹介
保阪正康[ホサカマサヤス]
1939年(昭和14年)12月、北海道生まれ。同志社大学文学部社会学科卒業。ノンフィクション作家、評論家。現在、個人誌『昭和史講座』を主宰。日本近代史(とくに昭和史)、医学・医療、評伝などの作品を発表
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