出版社内容情報
地方から日本を変える具体的なしかけ方が満載。
大企業がなくても、若者が少なくても、しかけ方次第でどんなまちも元気に、魅力的になる。そのしかけ方、学び方を具体的に解説する。
平成18年地価調査、全国で(住宅地)地価変動率トップはどこかご存知だろうか?
▼東京都心ではない。名古屋でもない。なんと北海道の倶知安町である。下落ではなく、33パーセントの「上昇」である。これはおどろくべき数字ではないだろうか。
▼倶知安町には大企業もないし、若者も多くはない。あるのは「パウダースノー」という商品だけ。そして国内のスキーブームはとっくに過ぎ去っていた。どうしようもない、と誰もが思い、あきらめていた。つい最近までの話である。それが今では、夏にも大勢の日本人、外国人がまちを訪れ、賑わうという。一体、倶知安町に何が起きたのだろうか?
▼倶知安町を大勢の観光客が訪れるまちに生まれ変わらせたのは、倶知安町のもつ魅力を活かして、夏場にも人を呼び込めるビジネスをしたい、と考えた一組の夫婦である。その夫婦はどうやって住民や行政を動かし、倶知安町を国際リゾート地に変貌させたのか?
▼本書は全国24地域を実例に、まちを元気にするしかけの数々を紹介している。
[第一部] 活性化に取り組む24の実例を見る
●実例
[1]【長野県諏訪市】 ――国際市場に前線基地をつくって企業をサポート
●実例
[2]【福井県鯖江市】 ――百年続いためがね都市の何でもありサバイバル作戦
●実例
[3]【群馬県太田市】 ――すべては市民の皆さんの笑顔のために
●実例
[4]【岩手県宮古市】 ――「きちんと暮らすため」に基礎体力を高める
●実例
[5]【福岡県北九州市】 ――鉄冷えのどん底から再生した産業都市 他
[第二部]地域経済を活性化する極意を考える
内容説明
「疲弊した地域経済を元気づけたい」。そんな想いから二〇〇三年二月、PHP総合研究所は「地域経済活性化研究プロジェクト」をスタートさせた。同年九月には活性化のモデルを『地域経済活性化プラン』として提示したが、これに続いて「元気なまちの実例を紹介し、各地の参考にしてもらおう」と、国内二四地域の自治体や企業などをたずねて調査を行なってきた。その結果をまとめたのが本書である。本書の第一の特色は、地域経済活性化のために自治体や企業、そして住民が何を行なったのか、そこにはどんなしかけがあったのか、を取材した地域ごとに明らかにした点である。第二の特色は、実例に共通するエッセンスを抜き出し、地域経済活性化の「極意」として示した点である。
目次
第1部 活性化に取り組む24の実例を見る(実例(1)長野県諏訪市―国際市場に前線基地をつくって企業をサポート
実例(2)福井県鯖江市―百年続いためがね都市の何でもありサバイバル作戦
実例(3)群馬県太田市―すべては市民のみなさんの笑顔のために
実例(4)岩手県宮古市―「きちんと暮らすため」に基礎体力を高める ほか)
第2部 地域経済を活性化する極意を考える(具体的で実行可能な政策をローカルマニフェストに示す;まずは自治体改革から始める;地域企業が求める人材を育成する;産業政策に精通した自治体職員を育成する ほか)
著者等紹介
佐々木陽一[ササキヨウイチ]
PHP総合研究所地域政策研究部主任研究員。1970年、福井県生まれ。95年、東京都立大学人文学部社会学科卒業後、(株)サンワコン入社。都市計画コンサルタントとして、「市町村都市計画マスタープラン」「都市計画区域マスタープラン」「緑の基本計画」などの各種都市計画の調査・立案、「市民参加推進の指針策定」などの協働まちづくりの調査・活動支援に取り組む。2000年、東京都立大学大学院都市科学研究科都市科学専攻修了。03年、PHP総合研究所入社(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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