まどろみの海へ―ある尊厳死の記録 MY LAST JOURNEY

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  • サイズ B6判/ページ数 286p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784569656298
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

出版社内容情報

末期肺癌患者はいかにして最期を迎えたのか。

末期肺癌患者はいかにして最期を迎えるのか――余命半年と宣告された作家が、自らを実験台として日記形式で記録した感動のドキュメント。

ひとはある日突然、病気になって入院し、命にかかわる治療を受けねばならないときがあります。その時、どのような闘病生活が待ち受けており、自分の身体や心情がどのように変わっていくのか、またどのような治療方法を選択し、どう治療を受けるのか、さらに治療を拒否するかどうかの判断はどのようにして行なわれるのか――本書は、物心ついて以来はじめて病院で診察を受けて入院し、末期肺癌の宣告を受けた著者が、抗癌剤による治療を拒否し、癌の進行を自然にまかせて、自分が死に向かう過程のすべてを書き残したものです。病院を舞台に、自分自身を実験材料に、「死に行く人の姿」をリアルタイムに包み隠さず描き出している点で、他の闘病記とは一線を画するドキュメント作品であり、生きるとは何か、死ぬとは何かも考えさせられる書籍でもあります。

●プロローグ それは突然始まった 
●第1章 嵐の入院生活一週間(十月二十四日~十月三十日) 
●第2章 癌告知とその夜の七転八倒(十月三十一日~十一月一日) 
●第3章 絶食と不眠の日々(十一月二日~十一月八日) 
●第4章 抗癌剤を巡って(十一月九日~十一月十五日) 
●第5章 放射線照射と一時帰宅(十一月十六日~十一月二十八日) 
●第6章 胃カメラ再飲と退院騒動(十一月二十九日~十二月十八日) 
●第7章 投薬開始(十二月十九日~十二月二十七日) 
●第8章 正月明暗(十二月二十八日~一月十二日) 
●第9章 目まぐるしく体調が変わる中で(一月十三日~一月二十三日) 
●第10章 散る桜、残る桜も……(一月二十四日~二月二日) 
●第11章 桜咲く日を待ち侘びつ(二月三日~二月十三日) 
●エピローグ まどろみの海へ ――陽子夫人の記録より 
●旅の終わりに ――あとがきにかえて(堀江誠二)

内容説明

抗癌剤による治療はしたくない。自分自身を題材に、人が死んでいく様子を記録したい!末期肺癌で入院したテレビ構成作家が、五か月におよぶ病院生活と死に至るまでの過程を赤裸々に書き出した衝撃のドキュメント。

目次

それは突然始まった
嵐の入院生活一週間(十月二十四日~十月三十日)―病院は柔らかい優しさ、暖かさに包まれた別世界なのだ。
癌告知とその夜の七転八倒(十月三十一日~十一月一日)―何かに脅えていたのかもしれない。何か、それは死神の影だ。
絶食と不眠の日々(十一月二日~十一月八日)―今夜も熟睡したかった。眠りの海は楽園だ。
抗癌剤を巡って(十一月九日~十一月十五日)―放射線にできることは癌を焼き殺すことだけ。だから、あとは…。
放射線照射と一時帰宅(十一月十六日~十一月二十八日)―優しい天使たちに幸あれ!
胃カメラ再飲と退院騒動(十一月二十九日~十二月十八日)―この部屋を出たら戻って来た人はいませんから…。
投薬開始(十二月十九日~十二月二十七日)―「分かっています」と答えたものの、分かりたくない現実だった。
正月明暗(十二月二十八日~一月十二日)―自分からはどうすることもできない。ただ、結果を待つだけなのだ。
目まぐるしく体調が変わる中で(一月十三日~一月二十三日)―いったいなぜ、何のために、今、この病院に入院しているのか。
散る桜、残る桜も……(一月二十四日~二月二日)―安らかに眠りを貪りたいものだが。
桜咲く日を待ち侘びつ(二月三日~二月十三日)―眠れぬうちに朝が来て。
まどろみの海へ―陽子夫人の記録より

著者等紹介

堀江誠二[ホリエセイジ]
ノンフィクション作家、テレビ構成作家。1939年(昭和14年)大阪生まれ。映画会社宣伝課勤務、業界紙記者、コピーライター、PR誌編集者などを経て、企画集団アクトを主宰。大阪在住のテレビ構成作家として、『プロポーズ大作戦』(朝日放送)、『ふるさとZIP探偵団』(関西テレビ)をはじめ、人気テレビ番組の企画、構成を数多く手がけるとともに、近代日本の芸能や昭和史を得意分野とするノンフィクション作家として活躍。2005年10月に末期肺癌で入院。半年の闘病生活の後、2006年3月28日逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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貧家ピー

1
抗癌剤を拒否した肺癌治療記。死に向かって粛々と記している。食事に対する執着が旺盛。日本は、抗癌剤後進国と聞いたことがあるが、副作用で亡くなる人がいるのだろうか。2008/06/07

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