出版社内容情報
歴史家の立場から女系天皇容認の根拠を明かす。
皇室問題の本質を見誤ってはいけない。歴史家の立場から女系継承容認の根拠を明らかにし、より良い「皇室典範」改正案を探る緊急提言書。
「皇室典範」を改正して“女性・女系天皇”も容認すべきか否か。一部では、“男系男子”こそ万世一系の原理だという主張がなされている。しかし著者は、小泉首相の私的諮問機関である「有識者会議」の答申を大筋で評価しながら、皇統の安定的な永続には、さらなる工夫や方策が必要だと説く。すなわち、女帝もその子孫=母系による継承も認めたうえで、順位は兄弟姉妹があれば男子優先が望ましい、という。
▼しかし、「女系容認論」は天皇制の否定になるのではないのか? 著者は最近数年の「女性天皇論議」を丹念に追いながら、「女系」が必ずしも天皇制の否定にはつながらない論拠を示す。そして、いま論ずべきことは、皇室の繁栄をいかに持続するかにある。そのためには、女性宮家の創立、皇族養子の復活、さらに天皇・皇太子の過密な御公務の見直しなどの具体案を提唱している。確実な史料と先学の研究を活用し、歴史家の視点から真摯に問う新しい皇室論である。
●まえがき――有識者会議の成果
●第1章 最近数年の「女性天皇」論議
●第2章 「皇室典範」と女帝問題の新論点
●第3章 皇位の男系継承史と女系容認論の検証
●第4章 皇位継承のあり方に関する管見
●第5章 女帝否認論と女系懐疑論の問題点
●第6章 女性宮家の創立と帝王学
●第7章 歴代の后妃と女帝の役割
●第8章 天皇陛下と皇太子殿下の御公務
●あとがき――皇室典範の段階的な改正論
●付1 皇室略系図(補 近代宮家略系図)
●付2 皇室典範に関する有識者会議の報告書
内容説明
「皇室典範」を改正して“女性・女系天皇”も容認すべきか否か。一部では、“男系男子”こそ万世一系の原理だという。しかし著者は、「有識者会議」の答申を大筋で評価し、皇統の安定的な永続には、一層の工夫や方策が必要だと説く。すなわち、女帝もその子孫=母系による継承も認めたうえで、順位は兄弟姉妹があれば男子優先が望ましい。また女性宮家の創立、皇族養子の復活、さらに天皇・皇太子の過密な御公務の見直しなどである。確実な史料と先学の研究を活用しながら、真摯に問う新しい皇室論。
目次
第1章 最近数年の「女性天皇」論議
第2章 「皇室典範」と女帝問題の新論点
第3章 皇位の男系継承史と女系容認論の検証
第4章 皇位継承のあり方に関する管見
第5章 女帝否認論と女系懐疑論の問題点
第6章 女性宮家の創立と帝王学
第7章 歴代の后妃と女帝の役割
第8章 天皇陛下と皇太子殿下の御公務
著者等紹介
所功[トコロイサオ]
昭和16(1941)年、岐阜県生まれ。名古屋大学文学部史学科卒業。同大学院修士課程修了。皇學館大学助教授、文部省教科書調査官を経て、京都産業大学法学部教授。法学博士(慶応大学、日本法制史)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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