出版社内容情報
史料をもとに江戸の養生文化の実態を描き出す。
小石川養生所に代表される江戸の養生文化の裏側では、様々な問題が発生していた。エピソードを交え、史料をもとにその実態を描き出す。
『養生訓』がベストセラーとなるなど、養生文化隆盛のなかで生まれた江戸の小石川養生所。テレビドラマや小説では、献身的に患者と向き合う医師の姿が描かれる。しかし、約百五十年にわたる活動記録を丹念にたどると、それとはほど遠い実態が浮かび上がる。
▼投薬をしぶる医師たち。患者からあの手この手で金を巻き上げようとする看病人。所内で堂々と営まれる博打や高利貸し……。赤ひげ先生はどこにいたのか?
▼幕府を悩ませ続けた看護・介護問題の困難さは現代医学が抱える諸問題に通底する。気鋭の江戸都市史研究家が斬り込む、お江戸の病院事情。
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[目次より]プロローグ―江戸の養生/第一章 大都会・江戸の医療事情/第二章 町奉行大岡忠相と小石川養生所/第三章 養生所の入所生活/第四章 寛政の医療改革―養生所と医学館・町会所/第五章 養生所の病巣―劣悪な療養環境/第六章 養生所改革の挫折/エピローグ―養生所の遺産
内容説明
『養生訓』など、養生文化隆盛のなかで生まれた小石川養生所。テレビドラマや小説では、献身的に患者と向き合う医師の姿が描かれる。しかし、約百五十年にわたる活動記録を丹念にたどると、それとは程遠い実態が浮かび上がる。投薬をしぶる医師たち。患者からあの手この手で金を巻き上げる看病人。所内で堂々と営まれる博打や高利貸し…。赤ひげ先生はどこにいたのか?幕府を悩ませ続けた看護・介護問題の困難さは現代医学が抱える諸問題に通底する。気鋭の江戸町史研究家が斬り込む、お江戸の病院事情。
目次
プロローグ 江戸の養生
第1章 大都会・江戸の医療事情
第2章 町奉行大岡忠相と小石川養生所
第3章 養生所の入所生活
第4章 寛政の医療改革―養生所と医学館・町会所
第5章 養生所の病巣―劣悪な療養環境
第6章 養生所改革の挫折
エピローグ 養生所の遺産
著者等紹介
安藤優一郎[アンドウユウイチロウ]
1965年、千葉県生まれ。早稲田大学教育学部卒業、同大学大学院文学研究科修了。国立歴史民俗博物館特別共同利用研究員、徳川林政史研究所研究協力員、新宿区史編纂員、早稲田大学エクステンションセンター講師、御蔵島島史編さん委員などを務める。文学博士。江戸・都市史研究家
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