出版社内容情報
日本陸軍における統率の失敗の本質を探る。
ビルマからインドへ、勢力範囲を無理に拡大しようと焦った日本陸軍は、押すも引くもならない悲惨な戦闘に陥る。書き下ろしによる戦記。
英軍の援蒋ルートを、インドのアッサム地方攻略によって遮断する。これが、インパール作戦の目的であった。昭和18年における、日本軍の後退ムードを断ち切るためには、絶好のカンフル剤となる作戦ではあったが、度重なる図演の上でも、成功の確率は皆無であった。しかし、陸軍は、第十五軍司令官・牟田口廉也中将を核として、昭和19年初頭、その決行に踏み切る。それこそは、日本陸軍の指揮・命令系統の崩壊の始まりであった。旧陸軍出身の著者が、経験に基づいた分析を加えながら、日本陸軍最悪の作戦の様相を描く、書き下ろし戦史。
[第1篇]作戦開始前の戦略状況
[第2篇]攻勢直前の状況
[第3篇]インパール作戦発動
[第4篇]攻撃戦闘
内容説明
陸軍史上「最悪の結末」はいかにして生じたか?指揮・命令系統の崩壊過程を詳細に描く、書き下ろし戦史。
目次
第1篇 作戦開始前の戦略状況(一般情勢;連合軍総反攻の初動;インド進攻作戦発想)
第2篇 攻勢直前の状況(各兵団の状況;軍の作戦準備命令等)
第3篇 インパール作戦発動(最後の意見聴取;方面軍の命令下達)
第4篇 攻撃戦闘(攻撃前進;攻勢遅滞;独断退却;極限の戦争)
著者等紹介
土門周平[ドモンシュウヘイ]
1920年、東京に生まれる。府立四中を経て、陸軍士官学校卒業(第55期、機甲科)。戦車連隊中隊長で終戦を迎える。戦後は陸上自衛隊富士学校教官、陸幕勤務ののち、防衛研修所戦史編纂官を経て、退官。防衛研究所、自衛隊幹部学校で、軍事戦略思想史、戦争指導史を講義。軍事研究の現役の第一人者である。国際軍事史学会日本事務局担当を経て、日本軍事史学会顧問、クラウゼヴィッツ学会会員、防衛学会会員、戦略研究学会会長。「第三次世界大戦」で第40回文芸春秋読者賞受賞
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感想・レビュー
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