出版社内容情報
マイナスの力こそ、プラスの力になる!
老いる力、嫉妬の力、無為の力、何もしないことに全力を傾注する……マイナスをプラスへの力に変える考え方と行動を語り尽くす一冊。
未来に希望を点すことができない現代に河合隼雄は、「無為で生きる」、つまり「何もしないことに全力を傾注する」という。無為とは老子の言葉である。
▼カウンセリングは、クライエントの生きる力を希望をもって待つ仕事である。作為的にクライエントに接しても、問題は解決しない。本人の生きる力がなければ根本的な解決にならないからである。
▼「何もしない」というのは、非生産的に聞こえるが、実は新しいものを創造する前の大事な過程である、と著者2人はいう。「何も目標、方向性がない」状態からは、普段では考えつかない途方もないことが出てくるのである。
▼◎物を忘れることで豊かになる ◎嫉妬心には可能性がある ◎思考をやめた時に名案が浮かぶ ◎「ある」だけで十分ではないか ◎物がないほうが創造力は豊かになるなど、無為の力を生かせば、マイナスのなかにこそプラスの力があることがわかる。
▼世代を問わず、今を生きるすべての人に読んでほしい本である。
内容説明
物を忘れることで豊かになる、嫉妬心には可能性がある、思考をやめた時に名案が浮かぶ。何もしないことが力を生む。不安なこころを癒し希望を灯す新しい生き方。
目次
第1章 「年齢力」が人を輝かせる(四十代でタイトルを取ることの重み;経験の強み、挑戦の強み ほか)
第2章 「人間力」をいかに養うか(知力、体力、技術力を超える「人間力」とは何か;人間としての重みを身につけるには ほか)
第3章 イメージで未知を拓く「構想力」(将棋にもカウンセリングにも正解はない;勝負師と芸術家と研究者 ほか)
第4章 「無為の力」―何もしないことが力を生む(思考するのをやめた時に名案が浮かぶ;集中力を他に逸らすことで、集中力が高められる ほか)
第5章 夢を育て、日本を元気にする「文化力」(将棋は日本の国民的娯楽;問題を「解く」ことよりも「つくる」ことで思考力は養われる ほか)
著者等紹介
河合隼雄[カワイハヤオ]
1928年、兵庫県生まれ。臨床心理学者。京都大学名誉教授。現在、文化庁長官。1952年、京都大学理学部卒業後、アメリカ留学を経て、1967年、京都大学教育学博士。その後、スイスのユング研究所で日本人として初めてユング派精神分析家の資格を取得し、日本におけるユング分析心理学の理解と実践に貢献。著作や論文は多数あり、1982年、『昔話と日本人の心』(岩波書店)で大仏次郎賞、1988年、『明恵 夢を生きる』(京都松柏社)で新潮学芸賞受賞。故小淵首相の私的諮問機関「21世紀日本の構想」懇談会の座長、教育改革国民会議委員、文部科学省顧問を務めるなど、日本の政治、教育に幅広く貢献している。1995年4月、紫綬褒章受章、2000年、文化功労者顕彰。日本心理臨床学会理事長も務める
谷川浩司[タニガワコウジ]
1962年、兵庫県生まれ。11歳で若松政和七段に入門、13歳で初段、14歳で四段と異例のスピードで昇進。21歳で史上最年少の名人位を獲得。97年、第五十五期名人戦で通算五期目の名人位獲得により「十七世名人」として永世名人の資格を得る。通算獲得タイトルは、名人5、竜王4、棋聖4、王位6、王座1、棋王3、王将4。また、40歳を過ぎてから、王位を獲得したのは、将棋界初の出来事であった。終盤の「光速の寄せ」で多くのファンを魅了し続けている
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