新釈「蘭学事始」―現代語ですらすら読める

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 195p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784569637464
  • NDC分類 402.105
  • Cコード C0012

出版社内容情報

江戸時代のプロジェクトXを現代語訳で読む。

福沢諭吉が読んで涙した書、『蘭学事始』。江戸時代に、知識ゼロから西洋医学書の解読に挑んだ男たちのドラマを、現代語訳で読む。

江戸時代に、杉田玄白が著した『蘭学事始』は、ほとんど知識ゼロの状態から西洋医学書『ターヘル・アナトミア』の翻訳に挑んだ男たちのドラマを描いた、気概あふれる古典である。その面白さ、読みごたえは、数ある古典の中でも指折りであり、まさに江戸時代の「プロジェクトX」をあざやかに描写しているといえる。この『蘭学事始』を明治期に読んだ福沢諭吉が、先人の偉業に感服・感泣し、自費での活字化を成したというエピソードもあるほどである。本書では、現代人の読書感覚に合うよう、あくまでも江戸時代人向けに書かれた本文を、あえて注釈など読まずとも理解できるよう工夫を凝らした大胆な現代語訳に仕立てた。玄白の人柄までが、ストレートに伝わる感のある、古典ファン必読の一冊。

[その1]蘭学のパイオニアたち 
[その2]すごい!オランダ医学 
[その3]苦しみと喜びの翻訳作業 
[その4]翻訳仲間それぞれの、ゴールの向こう側 
[その5]いよいよ出版へ 
[その6]蘭学第二世代たち 
[その7]蘭学第三世代、玄真のこと 
[その8]蘭学の同心円

目次

1 蘭学のパイオニアたち
2 すごい!オランダ医学
3 苦しみと喜びの翻訳作業
4 翻訳仲間それぞれの、ゴールの向こう側
5 いよいよ出版へ
6 蘭学第二世代たち
7 蘭学第三世代、玄真のこと
8 蘭学の同心円

著者等紹介

長尾剛[ナガオタケシ]
1962年、東京生まれ。東洋大学大学院修了。ノンフィクション作家。日本文学・日本思想史などを主なテーマとする
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

桑畑みの吉

5
原書は『解体新書』の杉田玄白(1733-1817)がその晩年に書いた随筆集。オランダ語から日本語への翻訳の困難さをメインに当時の医学、蘭学、関りのあった人々についての想いをつづっている。明治の福沢諭吉が原書を激賞したのも、真実を探求しようとする心を評価したからだろう。さて現代語訳の本書であるが、表紙に「現代語ですらすら読める」と記してある通り本当に読みやすい。途中に訳注も入れていない。内容をとりあえず理解するには適切な本である。吉村昭氏の『冬の鷹』の副読本として本書を読むと小説の理解が深まると思った。2022/06/10

AZUKI

5
次の頁をめくる時のドキドキ感が、半端なかった。人生を変えてしまうぐらいの強烈な面白さがある。現代語、新釈なので、読みやすい。福沢諭吉さんの話がまた、グッときた。2015/02/21

ももちっち

3
何事もパイオニアとなる人たちの情熱・エネルギーそして苦労は計り知れない。江戸・明治の偉人達も読んできた本がわかりやすい言葉で読めて、また、共有できたことに感動すら覚えました。訳者のあとがきの言葉もとてもよかった。2013/06/28

恵美

2
現代語訳ですらすらと読みやすい。江戸時代の蘭学は歴史の授業で習うけど、外国語の辞書が普通にある現代人には計り知れない苦労があったんだな。2019/10/14

Satoru Sekine Tayama

1
当初は、装丁はピンクだし現代語訳で軽薄な印象をもった。でも、読み進めるうちに内容に引き込まれた。ターヘルアナトミアを翻訳する際に、翻訳・直訳・意訳を使い分けた話など聞くと、なるほど現代語訳する意義は大きいと改めて感じた。医者を目指す人などは一度読んでおくことを薦める。2時間で読める。2016/05/29

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/524005
  • ご注意事項